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( 2011.05.11 )



 「自己責任」 に住民らがキレた。 東京電力福島第1原発から半径20キロ以内の立ち入りが禁止されている 「警戒区域」 に自宅がある住民の初めての一時帰宅が10日、始まった。 第1陣は川内村の54世帯92人。 帰宅直前に説明会が開かれたが、国側が 「自己責任で立ち入る」 とする同意書に署名を求めると、住民らは 「責任を押しつける気か!!」 と怒りを爆発させた。

 いよいよ一時帰宅という段になって、場の空気は一転した。 そこに住民の怒号が渦巻いた。

  「ナロウ、責任を押しつける気か!!」
  「国や東電は責任をとらない気か!!」
  「こっちは被害者だぞ!!」


 避難している川内村の住民123世帯のうち、約15キロ圏外に家がある54世帯、92人( 21~85歳 )がこの日午前9時ごろ、原発から22キロ離れた村民体育センターに集合。 トラブルはここで起こった。

 事前の説明会で国側から紙が配られたのだが、そこに 「警戒区域は危険であり、自己責任で立ち入る」 と書かれてあり、住民らは同意の署名を求められた。 これにキレた。 しかも、突き付けられた同意書には 「宛名」 がない。 ダレに同意を求められているのか不明のお粗末な紙切れ だった。

 慌てた政府の現地対策本部担当者が、 「放射能汚染を含めたリスクが存在することを村民に了解してもらうことが目的」 と釈明したが、リスクを理解してもらうことと、自己責任を求めることは別問題 のはずだ。

 当然、住民の怒りは収まらない。 さらに東電の担当者が防護服や線量計の説明を始めると、 「オマエは誰だ!! 名乗れ!!」 と村民の1人から大声が上がった。 担当者はあわてて 「申し遅れました」 と名前を告げ、ようやく再開した。

 すったもんだの末、住民はしぶしぶ書類に署名。 バス5台に分乗して、最初の1台が予定より約25分遅れの午前11時10分ごろに出発。かと思ったら、自宅のカギを自家用車に置き忘れた人がいて、センターにいったん引き返すというハプニングもあった。

 立ち入りは原則、1世帯1人だが多くの世帯が2人での参加を希望した。 滞在時間は2時間で、持ち出し品は縦横70センチのポリ袋1枚に入る分だけ。 住民らは白い防護服姿で、片付けや貴重品の持ち出しを急いだ。 ポリ袋には夏モノの衣類を入れる人が目立った。 最初のバスは午後2時50分ごろ帰還し、その後、順次センターに戻った。

 内閣府の一時帰宅担当者によると、2時間の滞在で受けた個人の累積放射線量は暫定値で最低1マイクロシーベルト、最高で10マイクロシーベルト。 女性3人がセンターに戻った際、体調不良を訴えたが、すぐに回復した。

 12日は、川内村の残り69世帯と葛尾村の18世帯が一時帰宅する。


 


 本当に腹が立って仕方がない。 誰のために、村民が強制避難を強いられているのか。 ようやく一時帰宅できる村民に対して、行政側の責任転嫁の姿勢は、なんとかならないのだろうか。 なんで、何の落ち度もない、罪を犯したわけでもない人たちに自宅に帰るにも自己責任を押し付け、そして署名までもさせるのだ。

 物々しい防護服に身を固め、( 一度服を着るとトイレにも行けないというが… )、縦横約70センチのポリ袋に入るだけのものしか持って出られないとは ……。 そのポリ袋も、透明で中身が丸わかりで、プライバシーもなにもあったものではない。 あの薄っぺらいポリ袋を見た時、行政側の姿勢は国民をこの程度にしか見ていないと言うのが良く分かった。 ちょっと重たいものを入れたら破けてしまうほどのヤワな代物で中身が丸わかりで、外から点検をするために便利なだけの袋。 あまりに人をバカにしているのではないか。

 わが家に行くだけなのに、防護服姿で手には線量計、時間制限付きという理不尽。 川内村の遠藤雄幸村長は 「こんな状況に誰がしたんですか。 一日も早く、元の生活に戻りたい」 と漏らした。

 本当に心から、“お気の毒に”と言いたい。 我が家に帰る前には、自己責任のもとに行動すると言う同意書にサインをさせられ、むせかえるような防護服に着替え、線量計を持たせられ、時間制限に追われ、あわただしく我が家から帰還する人達。

 ニュースを見ていると、( マスゴミの編集だと思うが… )行政に好意的な意見ばかりで、“我が家に帰らせていただき本当に感謝している"と言う女性が映し出されていたが、なんでもっと怒らないのだろう。 東電や、政府の初期対応が適切であったら、家に帰れるもなにも強制的に家から避難させられる羽目にも陥らなかっただろうに。

 自分がこんな理不尽な目にあうのは、いったい誰のせいなのか少し考えたら、政府や東電に怒りを向けても、感謝など絶対に出来ないはずだ。 人間が丸いと言うか、お人よしと言うか、本質を分かっていないと言うか ……。 こういう人たちは、お上の言う事はご無理ごもっともと言う体質が染み付いているのだろうが、これではあまりに悲しすぎる。

 申し訳ないけど、こんな人たちは時の権力に利用されても、利用されている事すら気付かないのだろう。 昨日の記事ではないが、世論調査をすると“増税もやむなし”と思う声が日に日に増えていると言うのにも、通じるものがある。
 

 

 国の現地対策本部は12日の一時帰宅に際し、前回住民に提出を求めた 「同意書」 をやめ、 「自己の責任において立ち入る」 との文言を削除した 「確認書」 に変更した。 住民から批判を受け改めた。 同本部は 「誤解を与える表現で変更した方がいいと判断した。 申し訳なかった」 としている。
 10日に実施した最初の一時帰宅では、住民は 「警戒区域が危険であることを十分認識し、 自己の責任において 立ち入ります」 と記載された同意書に署名し、提出するよう求められた。 拒否した人はいなかったが、 「東京電力と国の責任でこうなっだのに、自己責任で立ち入れというのはおかしい」 などと批判が集中していた。
 12日の一時帰宅では 「自宅への立ち入りに当だっては、十分に注意し、責任を持って行動します」 との文面に変わった。


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