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( 2011.05.21 )

 


 東京電力福島第1原発事故をめぐり、発生直後の3月12日に東電が1号機で開始した海水注入に対し、政府が 「再臨界の可能性がある」 として一時停止を指示し、1時間程度海水の注入が中断していた ことが20日、分かった。 政府関係者が明らかにした。 海水注入の中断で、被害が拡大した可能性もある。
 1号機では、3月12日午後3時半すぎ、水素爆発が発生。 東電の公開資料によると、東電は同日午後7時4分から海水注入を開始した。 一方、首相官邸での対応協議の席上、原子力安全委員会の 班目春樹委員長が再臨界が起きる可能性を菅直人首相に進言。 これを受けて 首相が中断を指示 し、午後7時25分に海水注入を停止した。
 その後、問題がないと分かったため、午後8時20分に海水とホウ酸の注入を開始したが、55分の間、冷却がストップした
 東電は1号機に関し、3月12日の午前6時50分ごろ、メルトダウン( 全炉心溶融 )が起きていたとしている。





( 2011.05.21 )

 


 東京電力福島第一原子力発電所1号機で、東日本大震災直後に行われていた海水注入が、菅首相の意向により、約55分間にわたって中断されていた ことが20日、分かった。

 海水を注入した場合に原子炉内で再臨界が起きるのではないかと首相が心配したことが理由 だと政府関係者は説明している。

 臨界はウランの核分裂が次々に起きている状態。 原子炉内での臨界には水が必要だが、1号機は大震災直後に制御棒が挿入され、水があっても臨界にはなりにくい状態だった。

 東電が16日に発表した資料によると、1号機の原子炉への海水注入は震災翌日の3月12日の午後7時4分に開始された。 それ以前に注入していた淡水が足りなくなったため、東電が実施を決めた。

 複数の政府関係者によると、東電から淡水から海水への注入に切り替える方針について事前報告を受けた菅首相は、内閣府の原子力安全委員会の 班目春樹委員長に 「海水を注入した場合、再臨界の危険はないか」 と質問 した。 班目氏が 「あり得る」 と返答 したため、首相は同12日午後6時に原子力安全委と経済産業省原子力安全・保安院に対し、海水注入による再臨界の可能性について詳しく検討するよう指示。 併せて福島第一原発から半径20キロメートルの住民に避難指示を出した。

 首相が海水注入について懸念を表明したことを踏まえ、 東電は海水注入から約20分後の午後7時25分にいったん注入を中止。 その後、原子力安全委から同40分に 「海水注入による再臨界の心配はない」 と首相へ報告があったため、 首相は同55分に海江田経済産業相に対し海水注入を指示。 海江田氏の指示を受けた東電は午後8時20分に注入を再開した。 その結果、 海水注入は約55分間、 中断されたという。





( 2011.05.11 )

 


 自民党の谷垣総裁は21日、新潟市で講演し、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生直後、菅首相の意向により、海水注入が中断されたことについて、 「その事が事態の初動を遅らせたとすれば、人災と言わねばならないのではないか。 よく検証しなければならない」 と述べ、週明けの国会審議で徹底追及する方針を表明した。

 谷垣氏は23日の衆院東日本大震災復興特別委員会で質問に立ち、海水注入の経過について、首相に直接ただす構えだ。

 また、西岡参院議長が首相退陣を求めたことに関しては、 「三権の長として異例の発言だ。 首相は政治主導をはき違えて物事を動かすことができなくなっており、求心力が欠如している」 と述べた。 さらに、 「震災復旧のためには補正予算もさらに必要だ。 ( 首相が )その期待に応えられないのであれば、覚悟を固めて臨む必要がある」 と語り、今国会で内閣不信任決議案を提出する意向を改めて示唆した。





( 2011.05.21 )

 


 再臨界とは、反応を停止した核燃料が再び連続的な核分裂反応を起こすことだ。

 水には、燃料を冷やすだけでなく、核分裂反応で発生する中性子の速度を落として、再び核分裂反応を引き起こしやすくする働きがある。 自動停止した原子炉では、中性子を吸収する制御棒が核燃料の間に挿入されており、再臨界が起きることはないが、福島第一原子力発電所1号機は冷却水が失われ、最悪の場合、核燃料が溶けて、圧力容器の下部にたまっている可能性があった。 この核燃料の塊に、海水で減速された中性子が衝突して、核分裂反応が連続して起きる危険性がないとは言い切れない。

 しかし、藤家洋一・東京工業大名誉教授( 原子力工学 )は 「原子炉は、核分裂反応が起きやすいように、燃料棒の位置などを緻密に設計している。 設計が崩れた状況では、反応が格段に起こりにくい。 海水の注入で、再臨界が起きる可能性はほとんどありえない と指摘する。

 塩分などの違いで、海水が真水に比べて、再臨界を起こしやすくするようなことはなく、藤家さんは 「何よりも、原子炉を冷やすことが最優先だった。 海水の注入を中断すべきではなかった」 と話している。





( 2011.05.21 )
《 福島第1原発 》
 

 炉心溶融を起こした東京電力福島第1原発1号機で3月12日夜、炉心を冷やすために始めた海水注入が55分間中断した問題で、政府・東京電力統合対策室は21日の会見で経緯を説明した。 12日午後7時過ぎに注入を始めたのも中断したのも東電の判断によるもので、その事実を官邸は最近まで知らなかった とした 中断が冷却作業に与えた影響について経済産業省原子力安全・保安院は 「現時点では分からない」 としている。

 説明によると、海水注入は12日午後7時4分、発電所長らの判断で始まった。 前後して、官邸に詰めていた東電の武黒一郎フェローが現地と連絡を取り、官邸で核燃料の再臨界の可能性について検討中であることを伝えた。 現地は 「政府の判断を待つ」 として同7時25分に注水を中断。 その30分後、菅直人首相の注水指示が出たのを受け、同8時20分に注水が再開された。

 官邸では午後6時ごろから海水注入の検討を始め、内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長の指摘に基づき、再臨界を防ぐホウ酸を投入するなど防止策を協議していた。 その間に東電が海水注入を始めたことは官邸には伝わっていなかったという。 ホウ酸投入は同8時45分に始まった。

 細野豪志首相補佐官は会見で 「当時は現地と連絡を取るのにも時間がかかった。 政府内では、午後7時半ごろまでは注水は困難という前提で議論しており、7時4分に海水注入が行われていたことも後日知った」 と強調した。

 政府の原子力災害対策本部の資料で、午後6時に首相が 「真水での処理をあきらめ海水を使え」 と指示したとの記述があることについても 「正確ではない」 と否定。 「午後6時の時点では 『( 海江田万里 )経済産業相が東電に海水注入の準備を進めるよう指示した』 というのが事実だ」 と釈明した。

 1号機では12日早朝には核燃料の大半が溶融、同日午後3時36分には水素爆発が発生した。 原子炉を海水で冷やすという決断がどのような経緯でなされ、事態の悪化にどう影響したか は、今後の検証の焦点になるとみられる。





( 2011.05.22 )

 


 東京電力福島第1原発への海水注入が菅直人首相の 「聞いていない」 発言により中断したとされる問題で政府は21日、打ち消しに躍起となった。 細野豪志首相補佐官は 過去に発表した 政府資料を都合良く訂正 した上で 「事実に基づかない」 と反論 したが、政府関係者の証言とますます矛盾が増えて おり、むしろ疑念は深まった。 自民党は週明けから国会で徹底追及する構え。

 細野氏は21日夕、都内の東電本店で開かれた政府・東電統合対策室の記者会見で経緯を説明した。

 それによると、首相は3月12日午後6時に始まった政府内協議で 「海水注入で再臨界の危険性はないか」 と聞いたところ、原子力安全委員会の班目春樹委員長が 「危険性がある」 と指摘したため、ホウ酸投入を含めた方法を検討した。

 東電は午後7時4分から1号機でホウ酸を入れない 「試験注入」 を始めたが、官邸の指示を待つために同25分に注入を停止。 首相が海水注入を指示したのは同55分だったとしている。

 細野氏は、東電の試験注入について 「原子力安全・保安院には口頭で連絡があったが、官邸には届かなかった。 首相が激怒することもない。 私が知ったのも10日ほど前で驚いた」 と首相の関与を否定。 過去に公表した政府資料に 「午後6時の首相指示」 との記載があることについては 「『海江田万里経済産業相が東電に海水注入準備を進めるよう指示した』 と記述するのが正確だった」 と 訂正した

 複数の政府筋によると、首相が海水注水について 「聞いていない」 と激怒したことは複数の政府関係者が記憶しており、斑目氏が 「海水注入は再臨界の危険性がある」 などと指摘した事実もないという。

 この問題を受け、自民党の谷垣禎一総裁は21日、新潟市で 「事態の処理を遅らせたとすれば人災という面が非常にある」 と批判。 同日夕、大島理森副総裁、石原伸晃幹事長らと党本部で協議し、週明けから原発事故の政府対応を国会で徹底追及する方針を決めた。

 鳩山由紀夫前首相も北海道苫小牧市で、政府の事故対応を 「事実が必ずしも国民に明らかにされていない。 重く受け止めなければならない」 と批判した。





( 2011.05.22 )
福島第1原発海水注入一時中断問題
 
  


 細野首相補佐官は22日朝、フジテレビの 「新報道2001」 に出演し、福島第1原発1号機への海水の注入が一時中断された経緯をめぐり、班目原子力安全委員長が菅首相に対し、 「海水を注入した場合、再臨界の可能性がある」 と助言したとされる問題で、 「発言の記憶はある」 と述べた。
 細野首相補佐官は、 「斑目委員長自身が、そういうことをおっしゃったという記憶はあるんですけれども」 と述べ、海水の注入をめぐり、班目委員長が菅首相に、 「再臨界の可能性」 を指摘していたという認識を示した。
 一方、枝野官房長官は22日朝、青森・三沢市で、 「水を入れると、再臨界の可能性があると検討していた時期があった」 とする一方、 「東京電力のやっていることを止めたことは一度も承知していない」 と述べ、注水の中断は、政府の指示によるものではないと強調した。





( 2011.05.22 )
福島第1原発海水注入一時中断問題
 

 細野首相補佐官は22日朝、フジテレビの 「新報道2001」 に出演し、福島第1原発1号機への海水の注入が一時中断された経緯をめぐり、班目春樹原子力安全委員長が菅首相に対し、 「海水を注入した場合、再臨界の可能性がある」 と助言したとされる問題で、 「発言の記憶はある」 と述べた。
 一方、原子力安全委員会の班目委員長は、 「再臨界の可能性が出てきたなどと、言うはずがない。 はなはだ遺憾である」 と述べた。
 班目委員長は22日朝、取材に対し、 『真水を海水に変えたから、再臨界の可能性が出てきました』 と、わたしが言ったというのは、わたしがまったくの原子力の素人であるという発言になりますので。 わたしとしては侮辱だと思っています」 と述べ、 「安全委員会のメンバーなので、 『安全には、念には念を入れろ』 と発言するかもしれないが、 『事態は切迫しているので、海水注入は急ぐべき』 と、一貫して言っていた」 と反論した。
 また、 「自分への確認がされないままに、政府の統合対策室が会見したもので、非常に不信感を持っている」 と述べた。





( 2011.05.21 )
班目氏発言
 


 政府・東京電力統合対策室は22日、福島第一原発1号機の原子炉への海水注入を3月12日に中断した際、内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長が菅首相に 「再臨界の危険性がある」 と進言したとしていた21日の発表を訂正した。

 班目氏の発言について、 「首相から再臨界の可能性を問われ、可能性はゼロではないとの趣旨の回答をした」 と改めたが、再臨界の問題が注入中断に影響した可能性に変わりはなく、野党はわずか1日で訂正されることになった経緯も含め、国会審議で追及する構えだ。

 発言内容の訂正は、班目氏が22日、首相官邸で福山哲郎官房副長官、細野豪志首相補佐官に申し入れた。 出席者によると、発表の訂正を求める班目氏に、福山氏らが 「可能性はゼロではない」 と発言したとする 案を提示班目氏も了承 したという。 細野氏は22日夜、記者団に、 「( 発言内容の )基本路線は変わっていない」 と述べた。その後、菅首相に訂正を報告した。





( 2011.05.23 )

 福島第一原発1号機への海水の注入が中断した問題で、政府内が混乱しています。 事故の翌日、注入が55分間中断されたことについて、細野総理補佐官は21日、原子力安全委員会の班目委員長から 「再臨界の危険性がある」 という意見が出たことが背景にあるとの認識を示しました。 これに対し、班目委員長が22日、実際には 「再臨界の可能性はゼロではない」 と発言したと抗議し、委員長の発言は一日で訂正されました。
原子力安全委員会・班目春樹委員長:「再臨界の可能性はゼロではありませんと申し上げた。 これが本当のところなんです。 かなりムッとしました」 「細野補佐官も、 『再臨界の可能性』 と 『再臨界の危険性』 がどれだけ違うか、どうもあんまりよくお分かりになってなかったみたいだ」 「( 海水注入の中断は )けしからん話ですね。 誰がそうしたのかは絶対、原因究明するべきだと思います
 班目委員長は22日、 「菅総理大臣から 『再臨界の可能性はあるか』 と聞かれたので、可能性はゼロではないと言った。 可能性と危険性というのは全然違う」 と反論しました。 そして、政府と東京電力の統合対策室長である細野総理補佐官に会って訂正を求め、これが受け入れられました。 しかし、誰の指示で海水の注入が中断されたのかはっきりしていません。 東京電力は、中断した理由について 「官邸から再臨界の危険性があるという意見があって政府の判断を待つ必要があるため、いったん停止した」 と説明しています。 原子力安全・保安院は、海水の注入を中断した影響を調べる考えを示しています。

「臨界」 と 「核爆発」 の違いを
   理解していない扇動報道も多い

 事実が求められているときに、イデオロギーや政治信条をもとに 「脅し」 「煽り」 「騙し」 に走る者たちは、自分の社会的責務を考えることはないのだろうか。

 もちろん、報道や言論は自由であるべきだ。 しかし、少なくともジャーナリズムを標榜するのであれば、最低限の事実の確認、専門分野の理解がなければ、扇動者の誹りを免れない。

 残念ながら、雑誌報道のなかにもヒドイ中身のものが少なくない。 例えば、原発事故の危機を報じる某誌記事では、これでもかと最悪の事態を予測してみせるのだが、科学的根拠を無視した、あるいは理解の浅い記者が 「結果ありき」 で書いたと思われる記述が数多く見られる。 例えば、

 《 いったんメルトダウンすれば、次々と核分裂を起こして制御不能になる再臨界まで一直線だ。 》

 と脅すのだが、全くの間違いである。 福島第一原発の炉心では、すでに部分的なメルトダウンが起きており、それは再臨界にすぐにつながるものではない。 事実、そうはなっていない。

 再臨界を起こすには、核燃料を高密度に集める必要があるし、すでに炉心には臨界を止めるホウ酸などの物質が入れられているから、溶けた燃料が集まっても臨界が起きるとは限らない。 燃料棒と一緒に溶けていると思われる制御棒の成分も臨界を止める作用がある。

 仮に圧力容器ごと溶ける重大なメルトダウンが起きても、すぐにチェルノブイリ原発事故のような放射性物質の広域拡散にならない。

 そもそも 「臨界」 を 「核爆発」 と勘違いしていると思われる報道が多数ある のだが、臨界とは 「1回の核分裂が、1回以上の核分裂を起こす状態」 を指すにすぎず、 「爆発」 とは関係ない。 この状態を保つと核分裂が自然に続いていくから、正常に運転中の原発の炉心は常に臨界状態に保たれているのだ。 臨界=核爆発というのが、いかに非科学的な話かわかるだろう。 「被曝」 を 「被爆」 と思い込んでいる記者もいまだに多い。

 このような話を、 「専門家っぽい」 肩書きの人たちが語ることが、さらに不安を煽っている。





( 2011.05.23 )


 福島第一原発1号機への海水の注入が中断した問題は23日の国会でも取り上げられ、菅総理大臣は、 「注水自体、報告がなかった」 と強調 しました。しかし、注水が中断した際、菅総理が 「本格的な注水」 を指示していた ことを海江田経済産業大臣が明らかにしていました。

 菅総理は、自民党の谷垣総裁に 政府の説明は 「ねつ造をしている」 と追及され、強く反論 しました。
菅総理大臣:「19時4分から二十何分かの25分の間の海水注入については、当時ですよ、私なり官房長官、副長官のところには報告はあがっておりませんでしたので、当然ながら報告のあがっていないものをやめろとかやめるなとか言うはずもありません
 しかし、海江田大臣は、今月2日の予算委員会で、注水を中断した際に菅総理が本格的な注水をやれと指示したことを明らかにしていました。
海江田経済産業大臣:「19時4分にこれは私どもの資料でございますが、いったん、東京電力が福島第一原子力発電所の1号機の海水注入試験です。 20分ぐらい( 海水注入 )試験をやりましたけど、停止をしました再度、重ねて総理からの本格的な( 海水の )注水をやれと
 

3月12日 政府・東電統合対策室発表
14時53分真水の注入停止
15時36分水素爆発
18時00分
~20分頃
菅首相 が原子力安全委員会、原子力安全・保安院などに 海水注入の検討指示
斑目氏 から 「再臨界の危険性がある」 との意見(※1)。 ホウ酸の投入なども含めて検討。
海江田経産相 が東電に 準備指示
19時04分東電 が海水( ホウ酸なし )の試験注入開始(※2)
25分試験注入を停止
40分保安院などが菅首相に検討結果を説明
55分首相海水注入を指示
20時06分経産相海水注入を命令
20分海水の注入再開
45分再臨界を防ぐためのホウ酸投入開始
(※1)斑目氏は 「再臨界の危険性は言っていない」 と反論。 首相自身が再臨界を懸念
(※2)東電は独自判断で官邸に報告せず。 注水停止は首相が激怒したから?





(2011.05.23)

  


 福山哲郎官房副長官は23日の記者会見で、3月12日の東京電力福島第1原発1号機への海水注入をめぐる政府内の発言内容の混乱について 「水素爆発があるなど瞬間、瞬間の判断をしていた状況であったので、議事録をとるような場面ではなかった」 と述べ、当時の発言内容を残した資料がない ことを明らかにした。

 福山氏はその理由について 「当時は( 原発の )プラントは停電し、津波や地震の被害も出ており、原発の水素爆発もあった。 本当に不確実な状態がたくさんあった」 と釈明した。

これが内閣のスポークスマンがいう言葉ですかネ?
小学校の児童会より酷いもんだ!
こんな言い訳を何回も通用させ、
  徹底追及しないマスゴミ・報道も腐っている!





( 2011.05.23 )

 ……


 国民新党の亀井代表は23日夜、菅首相に電話し、内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長の更迭を求めた。

 亀井氏はこれに先立ち、同日、大阪市内で講演し、東京電力福島第一原子力発電所1号機への海水注入を巡り、班目氏が首相に 「再臨界の可能性はゼロではない」 との見解を示したことについて、 「でたらめ委員長が修羅場であんなことを言っている。 日本の危機を迎えたその場において、原子力安全委員会の責任者が、そういうことしか首相にアドバイスできない」 と厳しく批判した。

 また、亀井氏は、菅政権の見通しについて、 「今のところは、よたよたしながら続いていくが、そんなことでは震災対策でろくな政治ができない。 小沢( 一郎民主党 )元代表を座敷牢から出すべきだ。 党内が結束しないで野党に協力を求めても乗るわけがない」 と述べた。





( 2011.05.24 )
 
 


 原子力安全委員会の班目春樹委員長は24日午前の衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第1原発事故への対応をめぐる辞任要求に対し 「職務を全うすることこそが私の使命。 逃げ出したら末代の名折れだ」 と述べ、辞任しない考えを示した。

 班目氏をめぐっては、国民新党の亀井静香代表が、事故対応の在り方が不適切だとして菅直人首相に更迭を要求。 この日の委員会で自民党の吉野正芳氏が班目氏に意思を確認した。

 原発周辺の放射線に関して高木義明文部科学相は 「正しい計測値を速やかに公表し、安心の確保に努めたい」 と述べ、リアルタイムで監視するシステムを早期に構築する考えを示した。

 また、松本龍環境相は、感染症の恐れがある害虫の発生が指摘されているがれきや漁港に放置された水産物の処理に、全力を挙げる考えを強調した。

 民主党の斎藤恭紀、自民党の小野寺五典両氏らへの答弁。





(2011.05.24)

 
    


 菅直人首相は23日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断した問題で、自らは指示していないと強調した。 だが、海江田万里経済産業相は過去の国会答弁で首相が関知していたことをほのめかす発言をしている。 原子力安全委員会の班目春樹委員長は注水が中断した場合、 「原子炉の状態は悪化する」 との認識を示した。 指示は誰がしたのか、55分間中断の影響はあったのかを探った。

 「報告はなかった。 報告が上がっていないものを 『止めろ』 とか言うはずがない。 私が止めたことは全くない!」

 菅首相は自民党の谷垣禎一総裁から注水が中断した経緯を追及されると、ひたすら関与を否定し続けた。

 首相答弁の 「報告がなかった」 とは、東電が3月12日午後7時4分に海水による 「試験注入」 を始め、同25分に停止したことを指す。 首相は、注水が行われていたこと自体を知らされていなかったので、 「聞いていない」 と激怒することはありえないとしたのだ。

 これに対し、海江田氏は今月2日の参院予算委員会で、試験注水が終わった後に 「再度重ねて首相から 『本格的な注水』 をやれ」 との指示があった ことを明らかにした。 海江田氏の答弁通りに読めば、試験注水を知らなければ 「本格的な注水」 の指示は出せない。

 海江田氏発言に関し、福山哲郎官房副長官は23日の記者会見で 「後に分かったことも含めて発言した」 と答え、首相が試験注水を知っていた事実は 「全くない」 と強調した。

 だが、首相の 「聞いていない」 発言は複数の政府関係者らが証言している。 ある政府関係者によると 「首相は 『聞いていない』 と述べたものの、その後特に指示を出すこともなく、周りにいた人たちと議論していた」 という。 この関係者は 「首相発言を不快感の表明と受け取った東電幹部が本店に連絡し、注入の中断につながった」 と述べ、政府と東電の意思疎通に問題があったと指摘する。

 この時首相らが議論していたのが再臨界だ。 首相は答弁で、再臨界の危険性を検討するよう指示していたことは認めた。 公明党の斉藤鉄夫幹事長代行は 「再臨界があるかもしれないという議論をしていたことは、( すでに水がなくなって )メルトダウン( 全炉心溶融 )を認識していたのではないか」 とただした。

 首相は 「メルトダウンが起きているかどうかにかかわらず、いずれにしても海水を入れなければいけなかった」 とはぐらかした。

 当初、官邸側は班目氏が 「再臨界の危険性がある」 と助言したと説明していたが、班目氏の抗議により、 「可能性はゼロではない」 と修正した。 それでも福山氏は会見で 「( 班目氏の発言を )大変重く受け止めた」 と述べ、重要視していたとの認識を示した。

 官邸が修正を図るのはほかにもある。 首相が本部長を務める原子力災害対策本部の発表資料では、12日午後6時に 「真水処理をあきらめ、海水を使え」 とする 「首相指示」 が出たとなっている。 しかし、細野豪志首相補佐官は、首相の注入指示について 「午後7時55分」 であり、午後6時の 「指示」 は 「海江田氏が海水注入の準備を進めるよう指示した、というのが正確だ」 としている。

 政府発表が混乱する一因として当時の官邸内での発言録が残っていないことがある。 福山氏は 「瞬間、瞬間の判断をしていた状況で議事録をとるような場面ではなかった」 と弁明した。

 調





( 2011.05.24 )
 

 政治主導に固執した菅直人首相によって、原発事故が拡大したのではないかという疑念が強まっている。 「人災」 が疑われる以上、首相の行動を徹底的に検証しなければならない。

 問題は、東日本大震災翌日の3月12日に行われた東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断されたのは首相の言動がきっかけではないかという点だ。

 23日の衆院復興特別委員会で、首相は海水注入が始まった段階で東電から報告を受けていなかったと主張した。 「報告が上がっていないものをやめろとかやめるなとか言うはずがない」 と、自身や官邸で協議していたメンバーによる中断指示を否定した。

 だが、注入を知らなかった首相が激怒したために、東電が作業をストップさせたとの証言もあるという。 「言うはずがない」 との説明では到底不十分だ。

 班目春樹・原子力安全委員長が 「再臨界の危険性がある」 と進言したのが中断に関係したと細野豪志首相補佐官が述べた。 これを班目氏が強く否定し、1日で説明が訂正される混乱もみせている。

 緊急事態の下、1号機の原子炉を冷やすための海水注入が1時間近く中断したのは揺るぎない事実である。 冷却が継続されていれば短期収束への可能性も残されていただけに、事故原因の分析上、極めて重大なポイントだ。

 同じ3月12日早朝、首相がヘリで行った第1原発の視察とベント( 排気 )の遅れとの関係などについても、検証が不可欠だ。

 具体的には、国会が憲法などに定められた国政調査権を発動し、東電や政府関係者の証人喚問や資料提出を求めるべきだ。 偽証罪など強制力を伴う調査によって事実を解明してもらいたい。

 首相が設置を約束してきた事故調査委員会も、より高い独立性を求められよう。 透明性のある事故検証を行わなければ、日本に対する国際社会の同情は無責任さへのいらだちに変わり得る。

 国政調査権については、衆参両院の予算委員会が昨年、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で海上保安庁が撮影したビデオ映像の提出を求めた例がある。

 首相答弁を 「嘘の上に嘘で塗り固めている」 と批判 した自民党の谷垣禎一総裁は、調査権の発動を各党に働きかけ、速やかな真相解明を主導すべきだ。





( 2011.05.25 )

 


 東京電力福島第1原子力発電所1号機への海水注入が、菅直人首相の言動を受け55分間中断したとされる問題で、東京電力が、海水投入の3時間以上前の3月12日午後3時20分ごろ、 経済産業省原子力安全・保安院に海水注入する旨を事前報告していた ことが24日、分かった。 首相らが海水注入の協議を始める2時間40分前にあたる。 首相は国会で 「東電から海水注入の報告はなかった」 と答弁しており、政府説明にまたも矛盾 が浮上した。

 複数の政府筋や関係者が明らかにした。 それによると、東電は3月12日正午ごろに海水注入の準備を決め、午後2時50分ごろに注入実施を決定。 原子力緊急事態でただちに首相に必要な情報を報告することを定めた原子力災害対策特別措置法15条に基づき、午後3時20分ごろ、原子力安全・保安院に 「準備が整い次第、炉内に海水を注入する予定である」 と記したファクスで報告し、午後7時4分に注入を開始した。

 東電の清水正孝社長も5月2日の参院予算委員会で海水注入指示の時間を 「真水停止( 午後2時53分 )の前だ」 と証言。 注入中断についても東電は5月21日に 「官邸が 『海水を注入すると再臨界の危険がある』 としたので政府の判断を待った」 と説明していた。

 これに対し、首相は23日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、海水注入中断について 「私が止めたことは全くない」 と関与を否定。 東電による海水注入についても 「報告が上がっていないものを 『やめろ』 とか 『やめるな』 というはずがない」 と述べた。 海江田万里経産相も24日の同委で 「もし海水注水をやっていることが分かっていれば継続になった」 と説明した。

 首相が3月12日午後6時から首相官邸で開いた海水注入に関する会議には保安院幹部も出席しており、首相らが東電からの通報を知らなかったとする説明は極めて不自然だといえる。

 しかも首相官邸は原発事故直後から 「対応策は政府の指示という形で出すように」 と命じるなど指揮系統の一元化を徹底。 3月15日には政府と東電の事故対策統合本部を設置した。 仮に首相が保安院から東電の通報を伝えられていなかったとすれば、首相官邸の危機管理体制は全く機能していなかった ことになる。

 一方、原子力安全委員会の班目春樹委員長は24日の衆院特別委で、海水注入中断について 「『 再臨界の可能性があるから注水はやめた方がいい』 とは絶対に言っていない。 『再臨界の可能性がゼロではない』 という発言は 『事実上のゼロ』 という意味だ」 と強調。 「職務を全うすることこそが私の使命だ。 とことんまで付き合わせていただきたい」 と辞任を否定した。





( 2011.05.26 )
 

 東京電力福島第1原発事故で1号機への海水注入が55分間中断した問題で、経済産業省原子力安全・保安院は26日、海水注入の準備を知らせるファクスを東電が保安院だけでなく、菅直人首相を直接補佐する内閣官房にも送信 していたことを明らかにした。 菅首相は23日の国会答弁で 「( 注水開始の )報告がないものを 『やめろ』 と言うはずがない」 と否定 しており、政府内での情報共有のあり方が改めて問われそうだ。

 保安院によると、海水注入について、3月12日午後3時20分ごろ、東電からファクスで保安院に伝えられた際、内閣官房にも同時にファクスで連絡されていた ことを東電と官邸に確認したという。 ファクスに記載されている宛先は、危機管理に関する 情報を一元的に集約 する内閣情報集約センター と、福島県や原発のある市町村だった。





( 2011.05.26 )


  

 東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断したとされた問題で、東京電力は26日、実際には海水注入の停止は行われていなかったと発表した。 同原発の吉田昌郎所長が 「事故の進展を防止するためには、原子炉への注水の継続が何よりも重要」 と判断し、実際に停止は行わなかったという。 本店の指示に反し、現場が独自の判断をしていた。 指示系統のあり方が問題となるとともに、事故対応をめぐる連携の悪さが改めて浮き彫りとなった。

 会見した東電の武藤栄副社長は 「これまで、説明してきた中身が、現場が錯綜さくそうする中で事実と違い、申し訳ない。 コミュニケーションの行き違いがあった」 と謝罪した。

 吉田所長の判断については 「技術的には妥当だった」 ( 武藤副社長 )とした。 吉田所長の処分については今後検討するという。

 東電によると、海水注入は3月12日午後7時4分に開始。 21分後の午後7時25分に、首相官邸に派遣した東電社員から 「首相の了解が得られていない」 との連絡が東電本店にあったため、本店と原発でテレビ会議を行い、注入の停止を決定した。 しかし、吉田所長はその決定に従わず、独自の判断で注入を続けたという。

 東電本店の社員が24日から25日にかけて、状況を再確認するため同原発で吉田所長から事情を聴取し、事実が判明した。 吉田所長は 「新聞や国会で話題になっており、IAEA( 国際原子力機関 )の調査団も来ていることから、事故の評価解析は正しい事実に基づいて行われるべき だと考えた」 と説明し、事実を明らかにしたという。

 東電は21日に同問題の経緯を初めて明らかにした際、12日午後8時20分に海水注入を再開したと説明していた。 この点について東電は 「当時、発電所からそういった報告があったが、適切な報告ではなかった」 と発表内容を訂正した。 東電は21日に問題の経緯を明らかにした時点で、吉田所長からの事情聴取は行っていなかったという。

 同問題をめぐっては、海水注入が原子炉を冷却するための唯一の方法だったため、菅直人首相の言動 を受け、東電が海水注入を停止した 点などが、国会でも問題視されていた。


( 2011.05.26 )


 東京電力が福島第一原子力発電所の1号機への海水注入について 「中断しておらず、継続していた」 と明らかにしたことについて、原子力安全委員会の班目春樹委員長は、原子力安全委員会の会議後の記者会見で 「海水注入の中断がなかったのなら、私は一体何だったのか。 何がどうなっているのか教えて下さいというのが、正直な気持ちだ。 3月12日の時点においては、官邸と東京電力とのパイプはそんなに太いものではなかったので、もう少しやり方があったかもしれないと思うが、やむをえなかった点もあるとは思う」 と述べました。


( 2011.05.27 )

 


 福島第1原発1号機への 「注水中断はなかった」 という東京電力の発表は、政府・東電統合対策室という最高機関の公式発表を、現場の原発所長が覆す という異例の展開となった。 枝野幸男官房長官は 「( 東電には )事実を正確に報告してもらわないとわれわれも対応に苦慮する」 と責任を現場に押しつけたが、政府と東電、現場の間に大きな溝があることは明らか。 政府が現場を把握できていない原発事故 ――。 不安と不信は広がるばかりだ。

 「何が本当かよく分からない。 あまりの事実説明の迷走に開いた口がふさがらない。 日本政府に隠蔽体質があるのではと( 世界に )じわじわ広がっている」

 自民党の谷垣禎一総裁は記者会見でこう憤りをあらわにした。 対照的だったのは、日頃東電に厳しい枝野氏。 「隠したりする必然性のない話なので …」 と批判を抑え気味に語った。

 海水注入をめぐっては、注入による再臨界の可能性を危惧した菅直人首相の言動がきっかけで中断されたとの指摘が政府部内や野党から相次ぎ、国会でも追及された。 それが第1原発の吉田昌郎所長の 「独断」 ならぬ“英断”にしろ、結果的に中断はなかったということになれば、首相を含め官邸サイドは免責される

 混乱が生じているにもかかわらず、官邸には東電の発表を歓迎するムードがある。 「( 現場判断で注水を続けたことは )問題ない。 吉田さんは信用できる人。 吉田さんなら( 注水継続も )さもありなんだ」

 政府高官は26日夕、吉田氏を称賛する形で幕引きを図った。 統合対策室の発表訂正は政府の失点となるはずだが 「結果オーライ」 とむしろ満足げだ。

 ただ、一件落着にはほど遠い。 これだと事故当初に官邸サイドがしきりに流した 「『原子炉が使い物にならなくなる』 と抵抗する東電に、首相が海水注入を促した」 というストーリーが完全に破綻する。

 首相の言動が海水注入のブレーキになったという疑念自体も晴れていない。

 この日の東電の記者会見でも、武藤栄副社長は 首相の言動が東電側に中止圧力となったと明言 する。

 「( 東電の )官邸派遣者が 『首相が判断するという感じがある』 という空気を伝えてきた」

 「( 午後7時25分頃 )首相の了解を得て、ご理解いただけるまで中止しようと合意した」

 さらに武藤氏は、首相の懸念が的外れだったことも示唆する。 「( 真水から )海水への切り替えで再臨界になる可能性が増えることは全くない」

 「首相に海水注入が伝わり 『横やり』 が入ったのでは」 「首相が一人で騒いだのでは」 という記者団の質問には 「そのようなことは認識していない」 とかわした武藤氏 だったが、政府と東電との間で意思疎通が欠けているのは確かだ。

 


( 2013.07.12 )
 

 菅直人元首相のインターネット上での暴走が止まらない。 東京電力福島第1原発の吉田昌郎元所長が死去した際には、10日付のブログで 「吉田所長の死を惜しむ」 と題しこう書いた。
「吉田所長は東電上層部の意向に反して独断で海水注入を継続した。 英断だ」
 平成23年3月12日、水素爆発した1号機への海水注入をめぐり、 「菅首相の了解が得られない」 と中断を求めた東電本店の指示に逆らい、独断で注水を続行した吉田氏を称賛している。

 ここまでは尋常だが、この後は文章の趣旨が追悼からずれ、自己弁護と他者攻撃へとどんどん傾く。

 「当時安倍晋三氏( 現首相 )は 『海水注入を止めたのは菅総理。 即刻辞任しろ』 とメルマガで私への辞任を迫った。 東電本店のウソの情報を振りかざして、原発事故までも政争の具にしようとした」

 また、菅氏は関連して10日付のツイッターではこうも記している。

 「海水注入問題では東電が自分たちの判断を官邸の判断とすり替えた」 「私を含め官邸の政治家は海水注入は当然と考えており、誰も中止を指示していない」

 菅氏は6日付のブログでも 「安倍総理の大陰謀」 と題し、安倍首相が 「東電から頼まれて」 でたらめの情報を発信したため、 「菅降ろし」 が起きたと訴えた。 同様に11日には 「ネットを利用した安倍晋三総理の巧妙な名誉毀損」 と書くなどボルテージを上げた。

 ただ、東電と安倍首相が陰謀の共犯者であるかのように決め付けたにもかかわらず、根拠は示さない。 あまりにためらいのない筆致には、 「この人は大丈夫だろうか」 と心配になる。

 実際のところはどうか。 事実関係をたどると、東電本店が吉田氏に海水注入中断を求めたのは、菅氏自身が 「再臨界」 に強い懸念を見せたからにほかならない。 官邸で一部始終を目撃していた関係者は、 「速やかな海水注入を求める専門家らに対し、菅氏はこう怒鳴っていた」 と証言する。
「海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか。 君らは水素爆発はないと言っていたじゃないか。 それが再臨界はないって言えるのか。 そのへんの整理をもう一度しろ!」
 23年5月31日の衆院震災復興特別委員会では、菅氏自身がこう答弁している。
「水素爆発の可能性、再臨界の可能性、そして塩が入ることによるいろいろな影響。 そこにいた専門家のみんなに、そこも含めて検討してみてくださいと…」
 当時、原子力安全・保安院や東電が、官邸政治家から 「指示なく勝手なことはするな」 と厳命されていたのは周知の事実だ。 菅氏に 「整理」 「検討」 と言われたら、どう受け止めるか。

 官邸に詰めていた東電の武黒一郎フェロー( 当時 )が、菅氏の反応を見て第1原発の吉田氏に電話で 「止めろ。 官邸がグジグジいってんだよ」 と中断を求めたことまで 「東電の判断」 と言い張る菅氏の主張は無理がある。

 海水注入続行はあくまで吉田氏の独断による 「結果オーライ」 にすぎない。 菅氏の 「意向」 がそのまま実行に移されていたら、1号機はどうなっていたことか ──。 結果は想像したくない。



 菅元首相が、今ごろになって 「私には責任がなかった」 とブログやツイッターで主張している。 「反原発候補」 を応援する立場上、自分の正当性を主張したいのだろうが、きょうのツイートは明白な嘘である。
『吉田所長に海水注入の中止を直接指示したのは東電の武黒フェロー。 官邸からの指示と当時報道されたが、私を含め官邸の政治家は海水注入で廃炉になって海水注入は当然と考えており、誰も中止を指示してはいない。 指示をしたのは官邸にいた東電の武黒フェローと東電上層部の。 つまり東電内部の指示』
 国会事故調の報告書にはこう書かれている。
『官邸5階では海水注入が必要であると関係者の認識は一致していたが、18時過ぎごろ、菅総理は、再臨界の可能性等について、班目委員長が 「ゼロではない」 との表現で回答したことを受けて、 「大変じゃないか」 と懸念を示した。 班目委員長、又は久木田委員長代理は、 「再臨界は、まず起きないと考えていい」 という趣旨の説明をしたが、菅総理から、 「そうはいっても、ないと言っていた水素爆発が起きたじゃないか」 と言われると、それ以上何も言うことができなくなった。』
 菅氏が 「海水注入で再臨界が起こる」 という奇妙な思い込みをもち、それを班目氏に問い詰めたことが、海水注入の指示が遅れた原因である。 実際には吉田所長は、その指示を無視して海水注入をしていたが、これを今ごろになって 「私は中止を指示してはいない」 と嘘をつく神経は、常人のものではない。

 いま問題になっている原発の全面停止も、 最初は福島瑞穂などが主張していただけだった。 それを人気取りのために浜岡の停止を 「要請」 し、 いったん決まっていた玄海の再稼働を止めたのも菅氏である。 この経緯は国会事故調にも政府事故調にも詳細に記録されている。 このように まともな判断力もないばかりか責任を他人に転嫁する卑劣な人物 を、 あのようなとき首相に選んだことが、 日本人の最大の不幸だった。



( 2015.12.03 )




 東京電力福島第1原発事故の政府対応をめぐり、安倍晋三首相が発行したメールマガジンの記事で嘘を書かれ名誉を毀損きそんされたとして、菅直人元首相が安倍首相に謝罪記事の掲載や約1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が3日、東京地裁であった。 永谷典雄裁判長は 「記事は菅氏の資質や政治責任を追及するもので、公益性があった」 とし、菅氏の訴えを退けた。

 訴えによると、安倍氏は平成23年5月20日付の記事で 「3月12日の海水注入は菅氏が決定したとされているが、実際には注入は菅氏の指示で中断されていた。 しかし側近は 『注入は菅氏の英断』 とする嘘をメディアに流した」 などと指摘。 しかし菅氏は実際には注入中断を指示していなかった上、吉田昌郎所長( 当時 )の判断で注入は続けられていたのに、安倍氏は嘘を書いて菅氏の名誉を傷つけた、と主張していた。

 永谷裁判長は判決で 「記事は海水注入が継続されていたことが判明する以前に発信されていた」 「注入を中断させかねない振る舞いが菅氏にあったこと、( 実際には東電が決めた )海水注入を菅氏が決めたという虚偽の事実を海江田万里経済産業相( 当時 )ら側近が流したことなど記事は重要な部分で真実だった」 とし、 「記事は違法な人身攻撃ではなく、論評として適切だった」 と認定した。


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 実に残念な案件です。
 元総理大臣が現総理大臣を名誉毀損で訴えること自体、我が国にとって残念なことです。
 そして訴えている元総理大臣の資質がまた極めて残念です。
 黙していればいいものを、判決2日前に、自身のブログで自己の主張を吠えまくります、こんな吠えまくって敗訴したらカッコ悪いのに、そういったリスク管理はこの人にはないのです。
 …… で、完全敗訴の判決がでたならば、即日 「納得できない」 です。
 判決の内容を精査して対応するわけでもなく 「判決文に論理矛盾がある」 と、カッカカッカと湯沸かし器のように沸騰して会見しています。
 いやあ実に残念です。
 このような直情型でリスク管理能力が欠如している人物が、この国の内閣総理大臣であったこと、そして今も現役の国会議員であること、すべて残念です。
 国の有権者にとって、反省が必要である、誠に残念な案件であります。
 やれやれです。





( 2015.12.10 )

  

 東京電力福島第1原発の事故対応をめぐり、菅直人元首相が安倍晋三首相に損害賠償などを求める訴訟を起こし、東京地裁が請求をいずれも棄却した件では、判決で興味深い指摘がなされていた。 水素爆発した1号機への海水注入に関する当時の菅官邸のあり方を、こう認定したのである。
「東京電力は、準備でき次第、海水注入を行うことを早々に決めていたが、官邸は、その後の午後6時に 『真水による処理はあきらめ海水を使え』 との首相指示が出されたと発表し、あたかも海水注入を渋る東京電力に対して海水を使うように原告( 菅氏 )が指示したと受け取ることができる情報を発信した」

「( 安倍首相のメールマガジンの )海水注入の実施を決定したのは原告であるとの虚偽の事実を原告の側近が新聞やテレビに流したことについても、その重要な部分は、真実であった」



 つまり、地裁は菅官邸がメディアに対し、情報操作を行っていたと事実認定したのだ。 これは政治と報道の関係を考える上で、もっと注目されるべき点だ。

 筆者は東日本大震災時も官邸を担当しており、当時の官邸政治家や政府高官らの言動をよく覚えている。 彼らは事故発生直後から、取材記者らにこんな情報を流していた。
「菅氏が渋る東電にベント( 排気 )をさせた」

「原子炉の廃炉を懸念して嫌がる東電に対し、菅氏が英断で海水注入させた」
 どちらも事実とは異なる。 東電は早くベントをしようと懸命だったし、菅氏の言動が始まっていた海水注入を止める危険があったことも後に分かった。

 極限状況の中で、官邸政治家らも事故の現状を正確に把握できていなかった部分はあるにしろ、当時も 「彼らは都合の悪いことは全部東電のせいにしようとしているな」 と感じたことも記憶している。

 こうした菅官邸による情報の誤発信や誘導については、国会や政府など各事故調査委員会の報告書でもあまり触れられておらず、判決の意味は大きい。




 これに対し、菅氏自身は不満たらたらで、5日付のブログ 「海水注入事件の真実」 では、混乱の原因を 「東電の責任逃れ体質」 に求め、こう記している。
「淡水がなくなった後の海水注入も東電の判断で行わる( ※ママ、行われる? )ことには何ら問題なかった」

「東電の 『おもんばかり体質』 が混乱を起こしたのだ」
 だが実際は、官邸で一部始終を目撃した関係者によると、速やかな海水注入を求める専門家らに対し、菅氏はこう怒鳴っていた。
「海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか。 君らは水素爆発はないと言っていたじゃないか。 それが再臨界はないといえるのか。 そのへんの整理をもう一度しろ!」
 当時の東電は官邸に 「指示なく勝手なことはするな」 と厳命されていた。 判決が、菅氏に 「海水注入を中断させかねない振る舞いがあった」 と指摘したように、当時の吉田昌郎所長が菅氏の意をくんだ東電本店の指示に逆らい、独断で注水を続けていなければ、事故はさらに深刻な局面を迎えていたかもしれない。
「( 安倍首相は )混乱の責任をすべて私に押し付けようとしたのだ」
 ブログでこう結論付けた菅氏は4日、東京高裁に控訴している。 高裁審理を通じ、さらに菅官邸の実態周知が進むことを期待する。

 ( 産経論説委員兼政治部編集委員 )

( 2015.12.10 記事:菅直人 official blog )


 今日の産経新聞の 「極言御免」 に海水注入問題で、2011年5月21日付の 「首相激怒で海水注入中断」 という虚偽の報道記事に続いて事実誤認の記事が出た。
 何が事実誤認かを説明しておく。

 今日の記事では 「官邸で一部始終を目撃した関係者によると、速やかな海水注入を求める専門家に対し、菅氏はこう怒鳴っていた。 『海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか。 君らは水素爆発はないと言っていたじゃないか。 それが再臨界はないと言えるのか。 そのへんの整理をもう一度しろ! 』」 と記述している。

 確かに3月12日の午後6時ごろの会議で、再臨界の可能性について斑目原子力安全委員長に質問したことは事実だ。 その後の検証で3月12日の夕刻当時、 1号機ではメルトダウンした核燃料が圧力容器の底を熱で溶かして、格納容器の底にまで落ちて貯まっていたことが判明している。 私に 「再臨界の可能性」 を伝えてくれた外部の原発の専門家は、格納容器の底に貯まった核燃料の形状によっては再臨界の可能性がある。 つまり核燃料が大きな塊状になると再臨界の可能性が生ずると指摘。 東海の臨界事故も液状の核燃料が容器の中で大きな塊状になったために生じた事故である。 当時私は再臨界事故に驚き、詳しく調べていたので、再臨界が形状によって生じることは理解していた。

 私が3月12日の午後6時ごろの会議で原子力安全委員長の斑目氏に聞いたのは、彼が原子力の専門家で、原災本部長である総理に助言する立場だったからだ。

 「海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか。」 と私が言ったと産経の記事は述べているが、あり得ない話だ。 海水注入は冷却のためで再臨界とは別問題であり、淡水か海水か基本的に再臨界には関係のないことを私は知っていたたからだ。 記事では 「官邸で一部始終を目撃した関係者」 によるとなっているが、多分原子力の専門家でなく再臨界について詳しくない人が、混同したのだろう。

 斑目さんは私の質問の意味を理解したうえで 「可能性はゼロではない」 と答えた。 再臨界の可能性はデブリの取出しなどをめぐって今でも議論されている。 3月12日当時議論したことは間違っていなかった。 海水注入は7時過ぎから始まっており、産経の2011年5月21日の報道のように中断された事実はない。 注入を始めていた海水に後から再臨界の防ぐためホウ酸を混ぜることになったというのが事実であり、議論は役立ったのだ。



( 2015.12.17 )

  



 前回の当欄で、東京電力福島第 1原発の事故対応をめぐり、菅直人元首相が安倍晋三首相に損害賠償などを求める訴訟を起こしたものの全面敗訴した件を取り上げた。

 すると、菅氏が10日付の自身のブログで 「産経新聞の 『極言御免』 の事実誤認」 という反論を書いてきたので、返答することにした。 菅氏はブログでこう主張している。
「( 水素爆発した 1号機に ) 『海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか』 と私が言ったと産経の記事は述べているが、あり得ない話だ。
海水注入は冷却のためで再臨界とは別問題であり、淡水か海水か基本的に再臨界には関係のないことを私は知っていたからだ」



 菅氏は、筆者が証言を聞いた関係者の発言を 「あり得ない」 とばっさり否定している。 だが、菅氏自身が平成23年5月の衆院震災復興特別委員会でこう答弁しているではないか。
「海水注入に当たってどのようなことを考えなければならないか、そういった議論がありまして、私の方からいわゆる再臨界という課題も、私にもありました」 ( 23日 )
「海水を注入したときのいろいろな可能性の問題を検討するのは当然じゃないですか。 水素爆発の可能性、水蒸気爆発の可能性、再臨界の可能性、そして塩が入ることによるいろいろな影響」 ( 31日 )
「私としては、海水注入はやるべきだけれども、それに伴っていろいろなことがあるとしたら、そのことはちゃんと専門家の中で検討してください、そういう趣旨で一貫して申し上げたわけで」 ( 同 )
 何のことはない。 菅氏は海水注入による再臨界を懸念し、再検討を指示したことを 国会で明確に認めている のである

 当時、首相補佐官だった民主党の細野豪志政調会長も同年5月22日のフジテレビ番組で 「菅首相が再臨界について心配していたのは事実だ」 と語っている。

 また、菅氏がブログで、当時の班目春樹・原子力安全委員長について 「斑目さんは私の質問の意味を理解したうえで 『( 再臨界の )可能性はゼロではない』 と答えた」 とも書いている点も疑問だ。

 班目氏自身は後に、インタビュー録 『証言・班目春樹 原子力安全委員会は何を間違えたのか』 でこう回想している。
「菅さんも菅さんで、自ら( 海水注入による )再臨界の懸念を口にしたかどうかについて、国会答弁で認めたり認めなかったり二転三転した挙句に、最後は否定しています。
当初は、私のせいにしていましたが、国会事故調の公開の聴取では、東電の武黒さん( 一郎・東電フェロー )が勝手に現場に指示したことだ、とも言っています。
   ( 中略 )
菅さんと経産官僚は、自己弁護が過ぎるようです」



 ちなみに、班目氏は同書で、菅氏との意思疎通の難しさについて次のように繰り返し強調している。
「あたり構わず怒鳴り散らす菅さんのエキセントリックな性格には、私も含め周囲が対応に相当、苦慮していました」
「怒鳴るだけでなく、人の話もちゃんと聞かない。 話を遮り、思い込みで決め付ける」
「この人は、物事を混乱させ、ややこしくする」
 

 この際、もう一度好きなお遍路にでも行って、自分を見つめ直してきたらいかがだろうか。

 ( 産経論説委員兼政治部編集委員 )

( 2015.12.20 記事:菅直人 official blog )


 12月17日の産経新聞 「極言御免」 に 「菅元首相の反論に返答する」 という記事が出た。 しかしこの 「返答」 には私が反論した最も重要な点について何も返答していない。

 つまり12月10日の私のブログによる 「反論」 の冒頭で、 「今日の産経新聞の 『極言御免』 に海水注入問題で、2011年5月21日付の 「首相激怒で海水注入中断」 という虚偽の報道記事に続いて事実誤認の記事が出た。」 と述べた。

 つまり産経新聞は安倍晋三議員の 「海水注入を止めたのは菅首相」 という虚偽メルマガと同じ内容を、安倍氏のメルマガの翌日一面で報道。 この記事が虚偽報道だという私のブログでの反論に対して産経新聞は何ら返答していない。 つまり虚偽であったことを肯定も否定もしていない。 「返答」 できないため黙殺しようとしているのだ。 まさに報道機関として恥知らずな 「返答」 だ。

 産経新聞は他の新聞の虚偽報道については激しく追及するくせに、自らの虚偽報道については黙殺するとしたら報道機関としては卑怯であるばかりか、報道機関としての資格はない。 この最も重要な点について、今回の 「返答」 と同じように紙面上で返答されたい。



( 2015.12.24 )





 10日付当欄で、東京電力福島第1原発の事故対応をめぐり、菅直人元首相が安倍晋三首相を東京地裁に訴えたものの全面敗訴した問題を取り上げたところ、菅氏は同日付の自身のブログで 「産経新聞の 『極言御免』 の事実誤認」 という反論を書いてきた。 そこで、17日付当欄でそれへの返答を記すと、菅氏は、今度は20日付ブログで 「恥知らず」 「卑怯ひきょう」 とさらにボルテージを上げてきた。

 あなたにそう言われてもと当惑を禁じ得ないが、 「紙面上で返答されたい」 とのことなので、もう一回だけ書くこととする。

 菅氏の主張は、産経新聞の平成23年5月21日付 「首相激怒で海水注入中断」 という記事は、虚偽報道であり、当欄がその点を黙殺しているというものだ。 記事はこう書いている。

 「東電は原子炉への海水注入を開始したにもかかわらず菅直人首相が 『聞いていない』 と激怒したとの情報が入り、約1時間中断した」

 「東電側は首相の意向を受けてから判断すべきだとして、同( 午後 )7時25分に海水注入を停止した」

 確かに、実際には第1原発の吉田昌郎所長が東電本店の指示に逆らい、独断で海水注入を続けたため、中断はなかった。 だが、記事が出た段階ではその事実は判明しておらず、政府・東電統合対策室自体が午後7時25分のいったん停止を公式に発表していた。

 また、産経は菅氏自身が直接停止を指示したとは書いておらず、あくまで菅氏の意向を受けとめた東電が停止したと指摘している。 この点は政府事故調による聴取記録の中で、吉田氏自身がこう証言している。

 「注入した直後に官邸にいる武黒( 一郎・東電フェロー )から電話がありまして、( 首相 )官邸では海水注入は了解していないと。 だから海水注入を停止しろという指示でした」

 菅氏が官邸での会議で、海水を入れることによる再臨界への懸念を示したことは、当欄だけでなく、当時の海江田万里経済産業相や細野豪志首相補佐官、貞森恵祐首相秘書官、武黒氏らがそれぞれ政府事故調や国会事故調に証言している。

 だからこそ、東京地裁は3日の判決でこう事実認定したのである。

 「首相である原告( 菅氏 )に東電において開始した海水注入を中断させかねない振る舞いがあった」

 つまり、海水注入の継続は吉田氏の英断による 「結果オーライ」 にすぎない。 菅氏が持ち前の猜疑さいぎ心と 「イラ菅」 ぶりによって、重大な危機を招きかねなかったことは疑いようのない事実だといえる。

 これに対し、菅氏は5日付ブログで 「東電の 『おもんばかり体質』 が混乱を起こしたのだ」 と東電にすべての責任を押し付けているが、国のトップである首相の発言の重さをまるで理解していないようだ。 国会事故調はこう指摘している。

 「東電側が、政府の代表者である菅首相ら官邸政治家の発言に過剰反応したり、あるいはその意向をおもんぱかった対応をする事態は十分に予期される。 首相が、注水停止の原因を過剰反応した者の対応に求めることは違和感がある」

 本人が否定しているため名前は伏せるが、官邸政治家の1人が吉田氏に直接電話し、海水注入を止めるよう要請していたとの関係者の証言もある。

 菅官邸のイレギュラーな現場介入については、各事故調はこう指摘している。

 「無用な混乱と事故がさらに発展するリスクを高めた可能性も否定できない。 場当たり的で泥縄的な危機管理」 ( 民間 )

 「官邸の政府首脳らから、現場実態からかけ離れた具体的な要求が直接、間接になされた。 緊急事態対応の中で無用な混乱を助長させた」 ( 東電 )

 「現場対応の重要な時間を無駄にしただけでなく、指揮命令系統の混乱を拡大させた」 ( 国会 )

 「介入は現場を混乱させ、重要な判断の機会を失し、判断を誤る結果を生むことにつながりかねず、弊害の方が大きい」 ( 政府 )

 にもかかわらず、菅氏はいまなお、自身のブログや雑誌などメディアで、 「私は正しい」 「私はよくやった」 などと自己正当化に余念がない。 菅氏が一方的に 「戦友」 と呼んだ吉田氏は、政府事故調の聴取でこう厳しく述べている。

 「あのおっさん( 菅氏 )がそんな発言をする権利があるんですか。 あのおっさんだって事故調の調査対象でしょう。 そんなおっさんが辞めて、自分だけの考えをテレビで言うのはアンフェアも限りない」

 「( 菅氏は )私も被告ですなんて偉そうなことを言っているけれども、被告がべらべらしゃべるんじゃない、馬鹿野郎と言いたい」

 ちなみに菅氏は、20日付ブログで産経が自分の反論に対して 「何ら返答していない」 「報道機関としての資格はない」 などと激しく批判した。 だが、当欄が指摘した主題である当時の菅官邸による 「廃炉を懸念して嫌がる東電に、菅氏が英断で海水注入させた」 などの事故情報の操作、誤発信については一切触れようとしていない。

 ( 産経論説委員兼政治部編集委員 )



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