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( 2011.03.29 )

 使


程永華駐日大使
人が殺されるところを見たいという恣意により死刑執行を命じた千葉景子元法務大臣とのツーショット
 29日、東京都港区の中国大使館内で開かれた記者会見で、程大使は、中国が提供したミネラルウォーターなどの救援物資について、日本政府から、荷卸から被災地への配達まで中国側が責任を持ち、費用も負担するよう要請されたことを明らかにした。 程大使はこれについて「困惑の意」 を示し、日本側の要請を理解しがたいものだと主張 した。

 程大使のコメントはその日のうちに、環球網などの政府系メディアを通じて広がり、ネットユーザーの間で大きな波紋を呼んだ。 「せっかくの好意なのに。 もう何もしてあげない」 「ほらね、日本はつけあがっている」 「やはり友好なんて無理よ」 と、怒りのコメントが相次いだ。

 しかし、環球網などの報道で言及されていない点に気付いた人もいる。 31日のシンガポール紙・聯合早報に投稿された「駐日大使の不満からみた日中関係の脆弱性」 という記事で、ペンネーム「老党」 の著者が「もし、これが日本政府のやり方だったら( 中国に対してだけでない )、別にいいのではないか?どうして私たちの報道ではその背景について触れないの?」 と問いかけた。

 事実、毎日新聞が30日の報道で外務省の主張として、国際社会では原則的に、被災国の負担を増やさないよう支援国が自ら救援物資を運ぶことになっていると伝えた。 2006年に制定された「オスロ・ガイドライン( 災害救援における外国軍隊と民間防衛資財の活用に関するガイドライン )」 という国際的な取り決めで、「外国からの支援は別段の合意がない限り、被災国の費用負担なく提供されるべき」 と規定 されている。

 老党さんは聯合早報への投稿の中で、「もし環球網などの記事の中で、日本の主張の背景について触れていれば、こんな大きな波紋を広げることはなかっただろう」 と指摘し、記者が意図的にその点に言及しなかったとしたら、「その意図はみごとに全うしたと言えよう」 と述べた。

 また、程大使は外交官として、自らの発言が、敏感な日中関係に与える影響を自覚しているはずなのに、このようなパフォーマンスをするのは賢明ではない と老党さんは批判した。

 さらに、老党さんは市民に対し、断片的な情報に煽られて、感情的な反日に陥らないよう訴えた。

 一方、程大使のニュースに関し、環球網で「中国の救援物資に対する日本の異常な態度をどう思うか」 というアンケートが行われた。 2日午前6時時点で、1万9362票が集まり、「理解できる」 との回答は全体の3.4%の660票で、96.6%にあたる1万8702票が「反感を持つ」 との反対票だった。

  … !
 





( 2011.03.18 )

 


 福島第1原発の放射能漏れ事故を受け、中国中南部の沿海地方を中心に各地で食塩が凄まじい勢いで買いだめされている。 放射線漏れによる海水汚染への不安や、塩に含まれるヨウ素が放射線被曝の予防効果があるなどの噂が、買いだめに拍車をかけている。 国内メディア各社が伝えた。

塩を買い求める人々で殺気立っている浙江省寧波市のスーパーマーケット
 浙江省寧波市は全国でも最初に、塩に被曝予防効果があるという噂が広まり、ヨウ素入りの塩から買いだめが始まった。 すでにスーパーや商店では塩が手に入らなくなっているという。 同省杭州市でも、スーパーやコンビニから食塩が消え、市当局は急遽「在庫は十分あり、買いだめは不要」 との声明を出している。

 上海市や広州市などでも日本の原発事故で海水が汚染されることを懸念して、事前に生産された食塩を今のうちに買いだめしようとする市民が続出している。 「中国政府は日本の大震災で利を得ている。 値上げにいい口実ができた」 と上海市民の王さんはすでに値上がりしている食塩を前に嘆いた。

 沿海都市だけでなく、黒竜江省のハルビン市も塩の売り切れが相次いだ。 広西省でも、ブログ作家のジン楚さんが「多くの市民が商店に向かっている。 食塩の買い占め風景は凄まじい。 値段も倍増した」 とブログに書き込んでいる。

 こうした動きに対し、ネット上では「中国人はいろいろと『毒』 されてきており、政府も企業も信用できないので、自己防衛に走るしかない からだ」 「日本人はM9.0の地震の被害を受けても冷静にしているのに、われわれは塩で踊らされている。 まったくみっともないことだ」 「SARSの時に買いだめした塩はまだたっぷり残っているから、うちは大丈夫」 と多くの書き込みが飛び交う。

 食塩のみならず、日本製の粉ミルクや紙おむつも地震発生後に売り切れや品薄の状態になっている。 物流への心配や放射能漏れで、今後の日本製品の品質に影響が出るのではないかとの懸念が、中国の消費者を買いだめに走らせているという。





( 2011.03.23 )

 


 東京電力の福島第1原子力発電所の事故が、北京の女性に大きな影響を与えている。 放射性物質が漏えいしたことで、北京では日本製化粧品の大量買いが発生した。 中国のインターネットでは放射性物質が化粧品に与える影響や、生産量が減ることで販売価格が跳ね上がることを心配する声が多く寄せられた。 中国新聞社が22日付で報じた。
 東北関東大震災の発生後、ネットショップで販売されている日本製化粧品の価格が上昇を続けている。 資生堂、カネボウ、コーセー、シュウ・ウエムラ、ファンケルなど、日本からの輸入化粧品が売り切れるショップが続出し、売れ筋商品以外でも在庫切れになった例がある。

 ある女性ネットユーザーは、値上がりを警戒し、「ネットショップで1年分の化粧品を買った」 という。 日本製化粧品の品切れを恐れると同時に、今後、商品が入荷しても放射性物質の汚染が不安だとの声もある。

 日系化粧品会社の多くが放射性物質による影響はないと発表したが、中国人消費者のあいだでは、大量買いした化粧品を使い終えた後は、欧米や中国産の化粧品に切り替える動きもあるという。





( 2011.03.25 )


 3月24日の大紀元時報によると、福島原発の事故後、中国全土をかけめぐった塩の買いだめ騒動は、1週間もしないうち、返品騒動へと一転した。 塩の買いだめは、“塩に含まれるヨウ素に被ばく予防効果がある”や“海が汚染されたら塩も安心できない”が理由とか。

 「買いだめ騒動後、当局やマスコミが、食塩に添加されているヨウ素はごく微量で、被ばく予防の効果がないと伝えたことで、今度は買いだめした人々が店に押し寄せ、返品を求める騒ぎが起こった。

塩を買い求める人々
 湖北省武昌市に住む郭さんもその1人。 17日に郭さんは甘粛省の実家から、塩を大量に購入するように頼まれた。 甘粛省ではすでに塩が値上がりし、品薄状態になっているため、レストラン経営の親戚らが困っていたという。

 郭さんが、武昌市内にある調味料市場に駆けつけたら、1袋25キロの塩は通常価格の65元からすでに倍近く値上がりしていた。 郭さんは直ちに1袋100元で6500キロを購入した。

 しかし、その日の夜のテレビで、塩の被ばく予防効果はデマだと伝えられた。 郭さんは慌てて販売業者に返品を申し入れたが、領収書がないとの理由で断られた。

 郭さんはいま、通常価格の65元で転売先を探しているが、全部売りさばけたとしても1万元以上の損失を被ることになる。 ちなみに、6500キロの塩を1人で全部消費するには、3561年かかるそうだ。

 郭さんが塩を購入した17日は今回の買いだめ騒ぎのピークで、全国でこの日だけで37万トンの塩が販売された。 通常の24日分の販売量に相当する。

 返品を求める人々に対し、店側は“勝手に買っておいて勝手に返品するのか”と断るが、買いだめ側も負けてはいない。 政府の物価監視部門に、通常価格より高い食塩を販売した店の返品拒否は“不当”と訴えている。」

中国でのこの塩の買いだめと返品騒動は、笑うに笑えない要素を含んでいる。 その一つは、日本でも同様な買いだめ騒ぎが行われていること。 コメ余りの日本で、店頭からコメがなくなったことなど、その好例だろう。

 その二は、原発粗製乱造を懸念される中国での、万一の事故の影響である。 天気予報などで中国や韓半島を通過した雨雲が、すっぽり日本列島を覆う図などを見るとぞっとする。





( 2011.03.28 )



 食塩買い占め騒動は「食塩に含まれるヨウ素が被曝した場合に効果がある」 「海洋汚染から身を守る」 などというデマが元凶。
 福島原発から30キロ離れた場所でも、日本でそういう買い物騒ぎはない。 しかも震災から二週間が経って、モノ不足はおさまりつつあり、救援物資は被災地へ運搬されるようになった。

 この中国のおける食塩パニックは世界の嗤いものとなったが、もともと福島原発から2000キロも離れた、浙江省温州市から開始されたことが分かった( 英誌エコノミスト、3月26日号 )。

 そして食塩効果説がデマと分かると「返品、買い戻し」 パニック。 なにしろ中国で塩は専売品だが、食塩は例外。 通常一キロ30元ほどのものが100元、150元と値段がつり上がり、売り切れとわかると、今度は手当たり次第にヨーグルト、醤油、あげくに納豆の買い占め( 中国の都会のスーパーではおにぎりや納豆も売られている )。 浙江省だけで、一日に四千トンの塩が売れた。

 風説を流した元凶だとした浙江省杭州の31歳の男が逮捕され、十日間の勾留と500元の罰金刑がくだった。 この男が「福島原発事故で海洋が汚染される。 いま食塩を買わなければ」 とインターネットに流したとされる。

今度はトラックいっぱい買った人たちがスーパーへ行列を造って「買い戻せ」 「いや払い戻しは出来ない」 で大騒ぎの第二幕が先週末から中国各地で始まっている。

 新聞、テレビの情報を信用しないがゆえに中国ではこういう茶番が往々にして起きるのである。





( 2011.03.28 )
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北京で塩を大量に買い込む人
塩買いだめ騒ぎ、デマだとわかり返品騒ぎに
 福島第1原子力発電所の事故による放射能汚染を危惧する中国で、放射能汚染を防ぐと思われた食塩を6.5トンも買い占めた男性が今、その塩を持て余して困っている。 英字紙チャイナ・デイリーが25日報じた。

 先週、食塩に含まれるヨウ素が放射能汚染を防ぐという情報が広まり、塩の価格が急騰。 少なくとも半年は塩の供給が不足するとうわさされた。

 塩の買いだめ騒動が起こる中、湖北省の省都、武漢在住のグオさんは6.5トンもの食塩、260袋を購入し、3台のトラックで自宅まで運んだという。 配送料も含め費用は2万7000元( 約33万円 )かかり、塩はグオさんの住居の半分以上を占めているという。

 しかしその数日後、中国政府は原発から漏れ出た放射性物質が中国国民の健康を害することはないと説明。 消費者に塩の買いだめを控えるように呼び掛けた結果、今度は価格が急落した。

 報道によると、塩を購入した際の領収書もなく、グオさんは転売もできず、また政府が塩の流通を厳しく取り締まっているため、他の省にも運ぶこともできず、困り果てているという。





( 2011.03.31 )

 


中国では日本の農水産品に対し、放射能検査を強化している
 東日本大震災の影響による日本製品の安定供給への不安や、福島第一原発の事故による放射線物質への不安が中国各地で広がり、震災前に製造した製品の値上がりや、品薄による価格見直しが各地メーカーや小売店で行われている。 瀋陽市の地元紙・時代商報は30日、地震や原発事故が瀋陽市場の日本製品にもたらした影響についての調査報告をまとめた。

《 化粧品 》

 「昨日はコーセーの雪肌精の化粧水と乳液、大きいボトル入り2つずつ買ったわ」 。 そう語る瀋陽市民の瀋雪芹さんは前から雪肌精を愛用していたが、放射線が化粧品の品質に影響を及ぼすことを心配し、一年間分を買いだめすることにした。 「今のところ店頭は品切れしていないが、工場の操業がもし震災の影響を受けていたら、値上がりするかもしれない」 という。

 中国最大手ショッピングサイト淘宝網( タオバオ )の日本製品の購入代行を行うショップでは、2割の商品は地震の影響で受注を見合わせているという。 一部の化粧品の品切れが生じており、値段も10%前後上がっている。 市内のデパートでは日本製化粧品の販売量がこのほど大きく伸びているが、価格は現段階では安定している。 しかし、同報告は業界筋の話として、来月にはコーセーを含む一部の日本製化粧品の市販価格が上昇すると伝えている。

《 粉ミルク 》

 淘宝網では日本製粉ミルクの購入代行をするショップは800軒以上に上り、そのうちの一部はすでに在庫を切らしており、ほかのショップは大幅に値を上げて販売しているという。

 明治乳業の850g入りの粉ミルクは通常218元( 2762円 )で販売していたものの、14日から235元に値上がりし、20日からは308元( 3900円 )で販売されるようになった。 「それでも飛ぶように売れている」 と代行業者は話す。

 市内の赤ちゃん用品を扱う店舗でも明治の粉ミルクが売れに売れている。 「多くのお母さんは買う前に『震災前の製品か』と確認している」 と店員が時代商報の取材に答えた。

 業界筋の話によれば、明治乳業の粉ミルク生産は主に北海道地区に集中しているため、生産と供給は地震による影響が少ない。 「値上がりは、小売業者が価格の上昇を狙った売り惜しみによるものではないか」 と同筋が時代商報に明かした。

《 食品 》

 地震と原発事故のダブル被害を受けているのは多くの現地日本料理レストラン。 地震による食材の供給不安に加え、放射能漏れがもたらした日本の食品への消費者の警戒感が、現地の日本料理レストランを直撃している。

 広州日報の地元取材によると、日本の食品を扱うスーパーでは、「産地はすでに日本以外に移した」 や「日本ブランド中国生産」 、「原料は沖縄」 などと、あの手この手で消費者の不安を払拭しようとしている。

《 デジタル一眼レフカメラ 》

 時代商報の報告によると、デジタル一眼レフカメラの価格は今回の地震の影響を一番受けている。 ニコンのD700は1万4000元( 17万7千円 )から1万5000元( 19万円 )に、D3Sは3万500元( 38万7千円 )から3万3500元( 42万5千円 )へと、3000元も値上がりしている。

 「値上がりは品薄によるものだ。 高性能デジカメはほとんどが日本原産なので、工場が操業停止すると、こちらも売る商品がなくなる」 と撮影器材商が語った。 デジタル一眼レフカメラの大手メーカー、ニコンとキャノンは今回の地震でそれぞれの部品工場が被災で操業停止に追い込まれているため、生産に遅れが出ている。

《 自動車 》

 瀋陽市内にあるトヨタ自動車、レクサス販売店の王さんは時代商報に対し、「レクサスの価格は安定しているが、入荷遅れが出ている。 一部の車種や色に欠品が生じている」 と紹介した。

 日産自動車が国外で展開している高級車インフィニティも同様な問題を抱えている。 「価格が上昇する可能性はなくはない」 と販売担当者が話したという。

 一方、中国市場で販売されているほとんどの日本車は中国国内工場で生産しているため、地震の影響はほとんどないという。 高級車市場でも日本からの輸入は1割に止まっているため、今回の地震による自動車市場への影響は少ないとみられる。

《 日本製品離れ 》

 時代商報が先日行った他のアンケートでは、今後も日本製品を購入し続けるかとの質問に対し、「購入しない」 が31%に上り、「購入する」 の26%を上回った。 購入しない1番の理由として、「放射能の影響が心配」 と答えた人が44%に上った。





――



 3月20日、羽田空港の中国線出国カウンターには、出発時間の2時間前にもかかわらず、すでに中国人の長蛇の列ができていた。 上海の虹橋空港では3月12~14日にかけて通常の3倍の入国者数を記録、浦東空港でも11~15日にかけて、およそ1万人の中国人が帰国した。

 上海行きMU538便に搭乗する中国人女性は、「昨日、上海から航空券を取り寄せた。 片道で11万円も払った」 と話す。 通常ならば往復でも6、7万円がいいところだ。 彼女が帰国を急ぐのは「日本はこれから食べ物がなくなる」 という危機感があるため。 栃木県の日本人男性に嫁いだ彼女は、「すでに汚染された可能性のある土地に苗を植えることはできない」 と言う。

 茨城 ― 上海間を結ぶ春秋航空が3月末までの欠航を決めたことは、さらに混乱に拍車をかけた。 日本語のwebサイトにも「ネットでの払い戻しができない、電話、メールで問い合わせても通じず、返信もない」 という声が上がっていたが、羽田で東方航空のチェックインカウンターに並ぶ中国人からも実際に「欠航決定後、春秋航空の茨城事務所はまったく連絡がつかなかった。 買った航空券はどうなるのか。 電話番号を残しているのだから、航空会社の方から連絡があってもいいはずだ」 と不満を訴えた。

 前後して、上海では「往復チケット2万元( 約24万6000円、1元=約12.3元として )」 のニュースが流れた。 急騰する航空券価格に、さらに買い手が殺到した。

 さて、羽田から上海に到着して出迎えたのは、ちょっとしたサプライズだった。 福島第一原発の報道を理由にした「面会お断り」 である。

 その晩は上海人の友人に「自宅で食事を」 と招かれていたのだが、ドタキャンに。 送られてきたメールはこうだった。

「例の放射能漏れ事故のため、また日を改めることにしましょう。 ご理解のほどよろしくお願いします」

 真相を確かめると、15日に東京都が出した「通常の20倍以上の放射線量を観測」 という報道が上海に伝わったのが原因だったことがわかった。 本人曰く、「服をぜんぶ着替え、風呂に入ってきれいになった翌日なら会ってもいい」 ということだった。

 放射性物質を感染性ウイルスと勘違いしているのだろう。

 別の友人からは「空港でちゃんと消毒してきたか」 とも尋ねられた。 しかし、虹橋空港にはそんな放射能検査機器などは設置されていなかった。




 むしろパニックに陥っているのは、日本から2,000キロも離れた上海に住む住民だった。

 14日に福島第一原発の放射能漏れ事故が報道されると、上海では塩の買い占めが始まった。

 ネット上に「海水は汚染された、今後は食塩が危険、食用にできなくなる」 というデマが流れたのだ。

 「塩の値段が上がる」 という流言も物価高に過敏な消費者の恐怖を煽った。 買い占めは16日にピークに、上海では通常一袋1~2元で手に入る塩が10培の値段に跳ね上がった。 それは上海のみならず全国にも拡大し、広州では50元で売る小売店も出現した。 また、シンセンA株に上場する雲南塩化の株価は、15日からの3日間で18%近くも上昇、17日には15.10元をつけストップ高となった。

 海が汚染されたという理由で、塩のみならず、海産物も危険視された。 ネット通販では防護服やマスクが注目された。 「農薬で汚染されている中国の野菜か、それとも放射能漏れで汚染されている日本の野菜か」 といった話題にも火がついた。

 多くの中国人が帰国の途についたのも、現地の家族や親戚が大騒ぎをしたからという要素も大きく作用している。 「日本は危ない、早く帰って来い」 と泣きつかれた日本在住の中国人は少なくない。




 地震から1週間が経つと、流言に惑わされ闇雲な買いだめを制する報道が増えた。

 政府機関である上海市商務委員会は、「現在、上海は塩の供給を確保している。 市民は争って購入する必要はない」 ( 17日 )、上海市衛生局は、「予防とはいえ、むやみにヨードを服用するな」 ( 18日 )、中国駐日大使館は在日中国人に対し、「闇雲に成田空港に駆け込むな」 ( 19日 )とのメッセージを出した。

 また、地元紙「東方早報」 は、18日に7%も下落した雲南塩化の株価の動きに対し、「むやみに追従した投資家がよくない結果をもたらした」 と戒めた。 朝のニュースでも、「被災した日本でこそ、品切れはあったが価格は変わらない」 、「塩の買い占めなどない」 と、再三にわたり強調された。




 前述した雲南塩化株には、買い占めが起こる前から大量の民間資金が入り込んだとも伝えられている。 「東方早報」 は「3月17日に買いに入った資金の出所を突き止めると、トップ5位のうち4社が浙江省の証券会社で、この5社だけで当日1.1億元の取引高の5割を占めていた」 と指摘した。 そこには価格の吊り上げで悪名高い浙江省の投資家の影がちらつく。

 中央政府も悪意の吊り上げ、買い占め、流言に警戒を強めた。 日を置かずして「デマ張本人」 を見つけ出し、逮捕したことで決着をつけた。

 21日、「流言の張本人」 が逮捕された。 テレビ画面に映し出されたのは浙江省杭州市に住む、気の弱そうな31歳の若者だった。 「情報として流しただけ。 何も考えずにやった」 と言う彼には、500元( 約6250円 )の罰金刑と10日間の拘留が科された。




 塩の買い占めをエスカレートさせたのも、“人為的操作”が働いていた。

 「明日になればなくなるかもしれない」 という小売店舗の従業員の一言でさらに不安感が煽られ、買いが殺到。 「小売り側が買い手の心理を煽った」 と報道された。 今では在庫を抱えすぎて「返品」 を希望する客もいるという。

 こうしたパニックは塩の買い占めに限ったことではない。 09年の不動産の過熱を煽ったのも「人民元の価値は目減りする、インフレ対策だ」 というふれこみだった。 こうした消費者心理を見透かすようにして悪意の吊り上げを行う投資家が中国には存在する。 不動産も株も農産物も、一般大衆を煽って一握りの投資家が富を蓄える。 今回の地震や原発事故も見事に利用された形だ。

 「政府の報道は信じないが冷静な判断も困難、先頭を切って動く機を見るに敏な中国人の後追いをするしかないという一般市民の弱さが浮き彫りとなった」 と識者はコメントする。

 ちなみに、繰り返される報道で日本の緊急時における秩序維持は、高く評価された。 「もし中国で同じ規模の地震が起こったら、大混乱に陥るのは間違いない」 と背筋を寒くする一般市民もいる。




 さて、第4次中国進出ブームを迎えた日中ビジネスも「いよいよこれから」 という矢先に起こった地震と原発事故で、中国では現在多くのプロジェクトが棚上げになってしまっている。 中国側のビジネスパートナーも気が気ではない。 つい最近、経団連と会合を持った中国側の責任者も「日本はどうなるのか、先の見通しが立たない」 と日本の行く末を強く案じる。

 一方で、上海には「生鮮食品には注意するが、日本ブランド全体にダメージが与えられたとは思わない」 と購買意欲を覗かせる消費者も存在する。

 今回の惨事が与えたのは、日本が沈めば中国も沈む、という認識でもあったが、同時に切っても切れない「密接にして不可分」 という関係の深さでもあった。

 上海行きの便に乗り合わせた上海出身の女性に、「永遠に日本には戻らないつもりなのか」 と尋ねた。 するとこういう答えが返ってきた。

「私は日本人の夫に嫁いでいる。 ここに座っている女性たちもみんな同じ。 逃げると言っても一時的、ひと月もすれば日本に戻るはず」

 一時的な避難、一時的な停止のその先に、“機を見るに敏”な中国人は早くも「再スタート」 を待っている。


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