English
英语
영어

--------------------


( 2012.02.27 )
<福島第1原発> 民間事故調報告
官邸初動対応が混乱の要因 


 東京電力福島第1原発事故を調査してきた民間の 「福島原発事故独立検証委員会( 民間事故調 )」 ( 北沢宏一委員長 )は27日、菅直人首相( 事故発生当時 )ら官邸の初動対応を 「無用な混乱やストレスにより状況を悪化させるリスクを高めた。 場当たり的で、泥縄的な危機管理」 と指摘する報告書をまとめた。 官邸の指示が事故の拡大防止にほとんど貢献しなかったと総括。 緊急事態の際の政府トップによる現場への介入を戒めた。




 民間事故調は、科学者や法曹関係者ら6人の有識者が委員を務め、昨年の9月から調査していた。 東電側は聴取を拒否した。

 報告書によると、原発のすべての電源が失われた際、官邸主導で手配された電源車が、コードをつなげず現地で役に立たなかった。 枝野幸男官房長官( 同 )は 「東電への不信はそれぐらいから始まっている」 と、事故当日から東電への不信感が政府側に生まれていたと証言。 報告書はこうした不信感が、官邸の現場への介入の一因になったと分析した。

 原子炉格納容器の圧力を下げるため気体を外に出す 「ベント」 が遅れたことについては、東電が現地の住民避難の完了を待っていたことや電源喪失が原因だったと指摘。 「官邸の決定や経済産業相の命令、首相の要請がベントの早期実現に役立ったと認められる点はなかった」 とした。

 1号機への海水注入では、12日午後6時ごろの会議で、注入による再臨界の可能性を菅氏が 「強い調子」 で問いただし、再検討を指示していた。 海水注入は既に午後7時4分に始まっており、第1原発の吉田昌郎所長( 同 )は官邸と東電本店の中断指示を無視し注入を続けた。 報告書は 「官邸の中断要請に従っていれば、作業が遅延した可能性がある危険な状況だった」 との見方を示した。 同時に、吉田氏の行動についても 「官邸及び東電本店の意向に明確に反する対応を現場が行ったことは、危機管理上の重大なリスクを含む問題」 と批判した。

 一方、菅氏が昨年3月15日に東電に 「( 福島第1原発からの )撤退なんてありえませんよ」 と、第1原発にとどまるように強く求めたことについては、 「結果的に東電に強い覚悟を迫った」 と評価した。

 また、菅氏の官邸での指揮に関し 「強く自身の意見を主張する傾向」 が班目(まだらめ)春樹原子力安全委員長や閣僚らの反論を 「躊躇(ちゅうちょ)」 させたとの認識も示した。 さらに 「トップリーダーの強い自己主張は、物事を決断し実行するための効果という正の面、関係者を萎縮させるなど心理的抑制効果という負の面があった」 と言及した。


◇ 民間事故調報告書の骨子

首相官邸の現場介入によって、1号機のベント( 排気 )などで無用の混乱を招き、事故の悪化リスクを高めた可能性。 介入の背景は、マニュアルの想定不備や官邸の認識不足 ▽東電や保安院への不信感 ▽被害拡大の危機感 ▽菅直人前首相の政治手腕など
01年の米同時多発テロを教訓にした新たな規制内容を未反映
菅前首相は昨年3月22日、原子力委員会の近藤駿介委員長に 「最悪シナリオ」 の想定を依頼
地震当時、原発構内の作業員は 「この原発は終わった。 東電は終わりだ」 と顔面蒼白
緊急時迅速放射能影響予測システム( SPEEDI )の運用や結果の公表を巡り、文部科学省が原子力安全委員会に役割分担させるなど責任回避を念頭にした組織防衛的な兆候が散見
航空機モニタリングで、文科省と防衛省の連携が不十分

福島原発事故独立検証委員会: 東京電力福島第1原発事故の原因などについて民間の立場で検証しようと、財団法人が設立した組織。 通称・民間事故調。 委員は元検事総長の但木敬一弁護士ら民間人6人。 研究者や弁護士ら約30人から成るワーキンググループがあり、菅直人前首相ら政治家や官僚ら300人余りから意見を聴取した。 原発事故をめぐっては政府、国会、日本原子力学会なども独自に調査している。 法律に基づいて設置された国会の事故調は、証人喚問といった強い権限がある。





( 2012.02.27 )


 東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証を進めてきた民間の事故調査委員会が、28日、報告書を公表します。
 この中では、政府内部で事故直後から被害拡大への危機感が強まり、当時の枝野官房長官も 「東京でも避難が必要になる 『悪魔の連鎖』 が起きるおそれがあると思った。 そうならないよう押さえ込まなければいけないと考えていた」 と心境を明かしていることが分かりました。

 エネルギー問題の専門家や元検事総長ら6人の有識者が委員を務め、国から独立した立場で原発事故の調査を進めていた民間事故調 = 「福島原発事故独立検証委員会」 は、去年の9月から半年間にわたって日米の政府関係者らおよそ300人に聞き取りなどを行ってきました。
 28日に公表される報告書によりますと、事故の3日後の去年3月14日には、福島第一原発の当時の吉田昌郎所長から 「炉心の溶融が進み、燃料が溶け落ちる可能性が高まった」 との情報が当時の細野総理大臣補佐官に伝えられ、官邸や専門家の間に強い危機感が広がったということです。
 福島第一原発では、3月14日から15日にかけて2号機の核燃料が冷却水から露出して破損し、圧力抑制室から大量の放射性物質が外部に放出されたとみられています。
 当時、官房長官として政府のスポークスマンを務めた枝野経済産業大臣は、このころを振り返り 「核燃料が露出する状態が続けば、多くの放射性物質が漏れて作業員が立ち入れなくなる。 近くの福島第二原発など、ほかの原発にも影響が広がって最終的には東京でも避難が必要になるという 『悪魔の連鎖』 が起きるおそれがあると思った。 そうならないよう事故を押さえ込まなければいけないと考えていた」 と心境を明かしていることが分かりました。
 そのうえで、 「こうしたシナリオは官邸で共有されていた」 と述べているということです。
 官邸が描いていた最悪のシナリオが当時、表に出ることはありませんでした。
 政府の情報発信について民間事故調は報告書の中で、 「迅速な情報開示と、正確性の確保という2つの要請のせめぎ合いの中で試行錯誤していた様子がうかがえる」 と分析し、今後、議論を進める必要があると指摘しています。





( 2012.02.27 )


 国会の 「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会」 ( 委員長 = 黒川清・元日本学術会議会長 )は27日、国会内で第5回委員会を開き、リチャード・メザーブ元米原子力規制委員会( NRC )委員長から参考人聴取した。

 メザーブ氏は、東電福島第一原発事故で菅首相( 当時 )が放射性物質を含む蒸気を外部に放出する 「ベント」 の実施などを指示したことに言及し、 「米国では考えられない。 そんな決定を大統領がすることはない」 と述べた。 また、米国での原発事故発生時の対応について 「規制当局( NRC )と事業者が緊密に連携する。 基本的に責任を取るのは事業者というのが徹底されている」 と指摘。 米国では原発事故対応で政治家が関与するケースは限定的との見解を示した。





( 2012.02.28 )
調
 

「爆発しないと言ったじゃないか」 「あぁ~」 

 ひたすら続く菅直人首相( 当時 )の怒声、困惑する官邸スタッフら …。 東京電力福島第1原発事故をめぐり、民間の有識者による 「福島原発事故独立検証委員会( 民間事故調 )」 が27日に公表した事故報告書。政府の対応を 「稚拙で泥縄的な危機管理」 と指弾した内容からは事故直後の緊迫した状況の中、政府首脳が右往左往する当時の様子が克明に浮かび上がった。


□ 報告書評価
《 首相の要請がベントの早期実現に役立ったと認められる点はない 》

 混乱が際立ったのは昨年3月11日午後9時ごろだ。 原子炉の冷却ができなくなったことから圧力が上昇。 官邸と東電は炉内のガスを放出する 「ベント」 の準備を始めた。 しかし、12日午前5時になってもベントが実施されないことを知った菅首相は、自衛隊ヘリで福島第1原発に向かう。

 枝野幸男官房長官( 同 )は 「絶対に後から政治的な批判をされる」 と反対したが、菅首相は 「政治的に後から非難されるかどうかと、この局面でちゃんと原発をコントロールできるのとどっちが大事なんだ」 と反論。 枝野氏は 「分かっているならどうぞ」 と送り出した。

 この頃、福島第1原発では、菅首相の突然の訪問について、吉田昌郎所長( 同 )が東電本店に難色を示した。 「私が総理の対応をしてどうなるんですか」

 午前7時すぎ、菅首相が現地に着くと、いきなり武藤栄副社長( 同 )に詰問調で迫った。 「なぜベントをやらないのか」。 電力がないことを説明した武藤副社長に菅首相は 「そんな言い訳を聞くために来たんじゃない」 と怒鳴り散らした。

 菅首相を鎮めたのは吉田所長の一言だった。 「決死隊をつくってでもやります」。 納得し、官邸へ引き揚げる菅首相。 「吉田という所長はできる。 あそこを軸にしてやるしかない」

 しかし実際にベントが行われたのは午前9時を過ぎてから。 東電は10キロ圏内の住民避難完了後にベントをすることにしていたが、枝野官房長官がこの事実を知ったのは数ヵ月後だった。


□ 報告書評価
《 官邸の中断要請に従っていれば、作業が遅延していた可能性がある危険な状況であった 》

 同12日午後3時36分、1号機原子炉建屋が水素爆発する。 約1時間後、首相執務室に寺田学首相補佐官が駆け込んできた。 テレビのチャンネルを変えると、建屋が爆発、白煙が上がる映像が流れた。

 「爆発しているじゃないですか。 爆発しないって言ったじゃないですか」。 驚く菅首相に、そばにいた原子力安全委員会の班目春樹委員長は 「あー」 と頭を抱えるしかなかった。

 同午後5時55分に海江田万里経済産業相( 同 )は原子炉冷却のために海水注入を指示し官邸の会議で報告。 ところが菅首相は 「分かっているのか、塩が入っているんだぞ。影響を考えたのか」 と議論を引き戻した。

 さらに班目氏に対して核分裂が連鎖的に起きる 「再臨界」 の可能性を問いただすと、返答は 「ゼロではない」。 菅首相は 「大変じゃないか」 と再臨界防止方法の検討も指示した。

 会議参加者の間では既に、早急な海水注入が必要との認識で一致していた。 「今度失敗したら大変なことになる」。 菅首相に疑念を抱かせないように、次の会議に向け、各自の発言内容の確認と入念なリハーサルが行われる “茶番” も繰り広げられた。

 このとき、既に福島第1原発では海水注入が開始されていた。 東電本店は電話で吉田所長に 「首相の了解がまだ取れていない」 と、中断を要請したが、吉田所長は独断で海水注入を継続 した。


◇ 民間事故調報告書の骨子

津波や過酷事故への事前対策が不十分
低線量被曝に関する科学的理解の不十分さが社会的混乱を招いた
官邸による現場介入で有効だった事例は少なく、無用な混乱やストレスにより状況を悪化させるリスクを高めた
菅前首相の個性が政府全体の危機対応の観点からは混乱や摩擦のもとになった
政府は国民の不安に応える情報提供者としての信頼を勝ち取れなかった
SPEEDIは宝の持ち腐れに終わった
「原子力ムラ」 が生み出した原発の 「安全神話」 が事故の遠因となった




( 2012.02.28 )
調
 

 民間の有識者でつくる 「福島原発事故独立検証委員会( 民間事故調 )」 ( 委員長、北沢宏一前科学技術振興機構理事長 )は27日、東京電力福島第1原発事故の調査報告書を発表した。 報告書は、直接事故対応に乗り出した官邸の現場介入が 「災害の拡大防止に役立ったかどうか明らかでなく、無用の混乱と事故がさらに発展するリスクを高めた可能性も否定できない」 と批判。 電力事業者、規制当局など 「原子力ムラ」 が生み出した原発の 「安全神話」 が、事故の遠因になったとも指摘した。

 事故調は、官邸で事故対応にあたった菅直人前首相ら政治家のほか、原子力安全委員会の班目春樹委員長らから聴取した。 東電は聴取に応じなかったという。

 報告書は、本来は事業者などが行う事故対応に、官邸が直接乗り出した経緯を分析し、地震・津波と原発事故という複合災害への備えを欠くマニュアル、危機対応に関する政治家の認識不足、首相のリーダーシップのあり方などに問題があったと指摘。 「首相ほか官邸中枢は、異様な緊張状態と混乱に陥った」 とした。

 有効活用されなかった放射性物質の拡散予測システム 「SPEEDI」 については、菅氏ら官邸トップがその存在すら知らなかったことを証言から裏付け、 「宝の持ち腐れに終わった」 と結論づけた。

 事故直後に東電が政府に 「全面撤退」 を申し入れたとされる問題では、東電の 「必要な人員は残すことを予定していた」 との主張を 「信用するに足る十分な根拠がない」 とした。

 事故の遠因とした原発の 「安全神話」 は、安全性への疑念を否定するために事業者などが 「絶対的な安全性」 を強調することで、広く受け入れられたとした。

 また、安全規制関係者が複合災害の可能性を低く見積もり過ぎていたとし、保安院の人材の脆弱ぜいじゃくさが、事故対応の遅れの直接原因になったとした上で、 「東電に対しては、事故の進展の後追いをする形で報告を上げさせる、いわば 『御用聞き』 以上の役割を果たすことができなかった」 と厳しく指弾した。





( 2012.02.28 )
調
 

 福島原発事故独立検証委員会( 民間事故調 )の報告書から浮かび上がるのは、 「パニックと極度の情報錯綜さくそう」 ( 報告書 )に陥り、 「テンパッた」 ( 同 )状況となった当時の 菅直人首相や官邸中枢が、現場に無用な混乱を招き、事故の危険性を高めた 実態だ。 調査の結果、菅氏による 「人災」 が証明されたといえる。

 「厳しい環境の中でやるべきことはやった。 一定の達成感を感じている」

 菅氏は昨年8月の首相退陣表明の記者会見でこう自賛した。 だが、報告書が指摘するのはむしろ、やるべきでないことばかり繰り返した菅氏の姿 だ。

 報告書によると菅氏が東日本大震災発生翌日の3月12日早朝、東京電力福島第1原発を視察することに、当初は枝野幸男官房長官( 当時 )も海江田万里経済産業相( 同 )も福山哲郎官房副長官( 同 )も反対だった。

 ところが、 「言い出したら聞かない」 ( 報告書 )菅氏は視察を強行する。 視察に同行した班目春樹原子力安全委員長は現地に向かうヘリ機中で種々の懸念を説明しようとしたが、菅氏は 「俺は基本的なことは分かっている。 俺の質問にだけ答えろ」 と聞く耳を持とうとしなかった。

 また、菅氏は第1原発に代替バッテリーが必要と判明した際には、自分の携帯電話で担当者に 「大きさは」 「縦横何メートル」 「重さは」 などと質問し、熱心にメモをとっていた。 同席者は 「首相がそんな細かいことまで聞くというのは、国としてどうなのかとぞっとした」 と述べたという。

 菅氏が官僚機構に不信を抱き、セカンドオピニオンを求めるために3月中に次々と6人もの内閣官房参与を任命したことには、当時からメディアで 「船頭多くして船山にのぼる」 という批判が強かった。 この点について枝野氏は事故調に 「常に 『やめた方がいいですよ』 と止めていました」 と証言した。 官邸中枢スタッフもこう述べている。

 「何の責任も権限もない、専門知識だって疑わしい人たちが密室の中での決定に関与するのは、個人的には問題だと思う」

 菅氏が原発事故の初期段階以降も他の閣僚や事務レベルに適切な権限委譲を行わず、引き続き直接的な関与を続けたことへの批判も指摘されている。

 「( 政府と東電の )統合本部の士気を低下させるから、なるべく菅さんが出てこないように言ってほしいと何人かから頼まれた」

 これは官邸スタッフの言葉だ。 同様の証言は報告書を待つまでもなく、当時から枚挙にいとまがない。

 報告書は 「菅首相の個性が政府全体の危機対応の観点からは混乱や摩擦の原因ともなったとの見方もある」 と指摘する。 ただ、これは 「前首相」 に一定の配慮を示した控えめの表現だろう。





( 2012.02.28 )
調
 

 民間事故調の報告書は、福島第1原発事故対応における日米同盟の役割にもスポットを当てた。 日米両政府間の意思疎通が機能不全に陥る中で、防衛当局間のラインが 「最後の砦」 ( 野中郁次郎委員 )になったと評価している。

 報告書によると、昨年3月11日の事故直後、 「日米関係は最大の危機に直面」 していた。 米側は不十分な情報提供にいらだちを募らせ、独自に日本政府より広く原発の半径80キロ圏内の避難勧告発令に踏み切った。 一方、日本も15日の閣議で、米の支援申し出について 「単に原発事故の情報が欲しいだけではないか」 との発言が飛び出すなど、相互不信が高まっていた。

 だが、自衛隊と米軍は震災直後から 「日米調整所」 を防衛省内などに設け、救援や事故対応で連携。 外務省や東電を交えた日米当局者の会議は防衛省内で開催された。 22日に官邸主導の日米会合が立ち上がるまでの間、 「日米間の調整を担ったのは自衛隊と米軍の同盟機能だった」 という。

 報告書は日米同盟の今後の課題として、 「似通った事態が想定される核テロ攻撃時の運用態勢構築」 を挙げている。


--------------------


( 2012.02.29 )


【原発民間事故調報告書】

  しがらみなし 官邸や東電の責任ばっさり 当事者責任に深く踏み込む

 東京電力福島第1原発の事故原因を、民間の立場で独自に検証してきた 「福島原発事故独立検証委員会( 民間事故調 )」 が27日、報告書をまとめた。 政官業とは一線を画した立場からの報告は、菅直人前首相の行動を 「混乱や摩擦のもとになった」 と批判する一方、東電の事前対策の不備を 「人災」 と断罪。 他の事故調が出した報告書とは異なり、当事者責任に深く踏み込み、 「第三の事故調」 の存在感をアピールする内容だ。

 民間事故調の最大の特徴は、しがらみがない、自由度の高い調査だ。 政府が設置した事故調査・検証委員会( 政府事故調 )や国会が設置した事故調査委員会( 国会事故調 )とは異なり、特定の機関から調査を委託されていないためだ。

 これまでに公表された政府事故調や東電の中間報告は、 「原発内で何が起きたのか」 という物理的事実の解明が中心だった。

 事故対応について、政府事故調は 「官邸内の連携が不十分だった」 と構造的な問題点を指摘したものの、政治家個人の責任追及はしておらず、東電は 「厳しい環境下での対応を余儀なくされた」 と自己弁護に終始している。

 「政府と東電が 『国民を守る』 責任をどこまで果たしたか検証する」 と掲げた民間事故調は、菅前首相ら政府関係者の聞き取りを重視し、事故対応に当たった官邸の問題点を精力的に検証した。

 報告書は、事故直後の官邸内の政府首脳の言動や思考を浮き彫りにすることで、 「官邸による現場介入は無用な混乱を招いた」 と厳しく指摘。 さらに、他の事故報告書が触れていない 「最悪シナリオ」 にも言及し、政府が情報を隠蔽してきた側面も強調した。

 東電に対しても、国際原子力機関( IAEA )の原則を引用して 「第一義的な責任を負わなければいけない」 として追及しており、過酷事故への備えがなく、冷却機能喪失に対応できなかったことを 「『 人災』 の性格を色濃く帯びる。 『人災』 の本質は東京電力の過酷事故の備えの組織的怠慢にある」 と言い切った。

 東電が 「国と一体となって整備してきた」 と釈明し、政府事故調が 「極めて不十分だった」 とするにとどめた姿勢とは対照的だ。

 ただ、課題も残った。 国政調査権に基づく調査や証人喚問が要請できる国会事故調、公的な後ろ盾があるため 「調査協力を拒まれた例はない」 とする政府事故調と違い、民間事故調の調査は任意のため、相手の同意を得られなければできない点が、今回はネックとなった。 東電に調査協力を拒まれ、技術的な問題点については、政府事故調の結果をほぼ追認する格好になってしまった。

 御用学者や矜持のない守銭奴らを中心に組織された政府の事故調に対し、何ら “しがらみ” のない民間事故調報告書はそれらとは一線を画したものとなった。 ところがこの報告書に対し、容疑者の閣僚らは一斉に反論している。 平野文科相は 「マニュアル通りにやった、批判される覚えはない」 と言っているが、福山官房副長官( 当時 )は 「マニュアルは無かった」 と証言 している。

 また当時官房長官だった 枝野幸男経産相は “悪魔の連鎖” について、 「個人の印象・危機感を公に伝えるのは極めて無責任。 政府としての判断はしっかりと伝えた」 と開き直っている。 時に薄ら笑いを浮かべながら、 「直ちに影響はない」 を連発した事のほうが極めて無責任ではないのか。 NHKや民放各社が福島第1原発上空付近からの詳細な映像を放映しているが、あの映像を目にし 「原子炉建屋天井が吹き飛んだだけ、大したことはない」 ( 枝野 )と感じる脳天気 は存在するだろうか。 IAEA専門家の避難提言( 飯舘村 )を笑い飛ばし、住民の苦悩を倍増させたことは犯罪 である。

 菅直人首相( 当時 )は緊迫の修羅場で、 「必要なバッテリーの大きさは? 縦横何メートル?」 と自ら携帯電話で担当者に確認したという。 「首相がそんな細かいことを聞くのは、国としてどうなのかとゾッとした」 と同席者は証言している他、NRCの助言・支援申し出を拒否した菅直人によって被害が拡大したことも明白。 菅の犯罪を取り上げ出したらきりがないが、これらは全て事故( 事件 )当時からネットでは報じられてきたこと。 “どこの馬の骨” とも知れぬ権力に媚び、それらを隠蔽してきたのは既存のテレビ・新聞 だ。

 調査対象となった5人のうち、当時の枝野官房長官と福山官房副長官は2号機から大量の放射性物質が放出された去年3月15日ごろ、 「メディアの指摘で初めてSPEEDIの存在を知った」 と話しているほか、当時の海江田経済産業大臣は 「存在すら知らなかったので、データを早く持ってこいと言うことができなかった。 本当にじくじたる思いだ」 と述べたという。 SPEEDIデーターを菅直人の福島第1原発上空遊覧飛行に使い、 「SPEEDIはデタラメだから ……」 を細野豪志がデータ非公表の言い訳にしていた のは何だったのか。

 溝手参院幹事長は記者会見で、 「後進国だったら裁判にかけ、死刑という話につながりかねない大変な話だ」 と述べている。 デタラメな原発行政を続けてきた自民党も断罪ものだが、民主党の母国なら菅政権閣僚らの死刑は確実。 御用メディアの読売や民主党支持者らは 「菅直人の個性があったから対策本部を立ち上げられた!」 と絶賛しているが、ある程度の事件・事故が起これば捜査本部・対策本部が立ち上がるのは常識。 菅直人の個性は全く関係ない。

 20以上もの “○○対策本部” を乱立しては自ら本部長に就任。 「船頭多くして船山に登る」 で実施的対策を遅らせ、被害を拡大させた罪は死刑でも物足りない。 本人は民間事故調報告書に 「公平に評価して頂いた」 とコメントしているが、政府の御用事故調では “政府の責任を問わないことになっている” ので余裕なのだろう。 これで歴史に名を残すことも菅直人の目論見通り。 それより 民間事故調の聴取に対し、東電が証言を拒否したことを批判するマスコミが少ないことが解せない


--------------------


( 2012.03.02 )

 調
  


 「福島原発事故独立検証委員会」 ―― いわゆる民間事故調が先日、400ページもの調査報告書をまとめ、菅前首相らの場当たり対応を断罪した。
 「必要なバッテリーの大きさは縦横何メートルだ!」 なんて、怒鳴りまくっていた菅のドタバタぶりには呆れたが、この報告書が緊急出版されることになった。 今月11日発売で書籍は1575円、電子版は1000円。
 民間事故調を組織した独立系シンクタンク 「日本再建イニシアティブ」 のホームページには
《 記者会見後、多くの方々から入手方法についてお問い合わせをいただきました。 当初は、非売品として部数を限定して作成しておりましたが、できるだけ多くの方に読んでいただけるよう実費にて緊急出版させていただくことにいたしました 》
 なんて書かれていたが、違和感を覚えた記者は少なくない。
 「だって、先月28日に開かれた会見で報告書が配られると思っていたら、アッという間になくなっちゃったんです。 『ふざけている』 と思ったのは、そもそも28日に会見を予定しながら、報告書の中身がどんどんリークされて、話題が先行したこともある。 調査報告なのにメディア戦略が露骨であざとい。 ヘンな組織だと思ったら、すぐに本を売るという。 ははん、そういうことか、と思いましたね」 ( 会見に出たジャーナリスト )
 報告書はカラー写真が豊富に使われている豪華版。 「調査報告書なのにこんなに凝る必要があるのか」 という疑問は当初からささやかれていた。 そうしたら、会見後、すぐに緊急出版が決まり、約10日後には書店に並ぶ “手回しのよさ”。 「多くの人から問い合わせ ……」 なんて言っているが、最初から出版を決めていたのは間違いなかろう。




 そうなると、 「この民間事故調って何だ?」 と言いたくなるのだ。 仕切った独立系シンクタンクは元朝日新聞主筆の船橋洋一氏が理事長。 船橋氏は28日の会見でも真っ先に挨拶をした。 委員長は北沢宏一・前科学技術振興機構理事長。 そのほか、遠藤哲也・元国際原子力機関理事会議長、野中郁次郎一橋大名誉教授らが並ぶ。 「高い専門知識と見識があるメンバー」 と自画自賛しているが、だからといって、なぜ、彼らが調査するのかが分からない。 菅の対応をボロクソ批判していたが、その一方で、東電に乗り込んだことは褒めていて、菅は 「公平に評価していただいたことは大変ありがたい」 とか言っていた。 日米同盟の役割にもスポットを当てていて、日米防衛当局のラインが 「最後の砦」 になったと褒めていた。
 「ウサンくさいにおいがプンプンしますね。 彼らにはどういう権利があって、なぜ、調査・検証に乗り出したのか。 それがよく分からないからです。 船橋洋一氏といえば、親米保守。 米軍のトモダチ作戦礼賛が目的だったのではないか。 緊急出版の話を聞くと、ますます怪しげだと思います」 ( 元外交官・天木直人氏 )
 この事故調の委員長を務めた北沢宏一氏が、今春にも発足する原子力規制庁の初代長官になるんじゃないか、というウワサも根強くある。 だとしたら、この報告書はそのためのデモンストレーションということになる。





( 2012.02.29 )
原発民間事故調
 


 2012年2月28日に民間有識者でつくる 「福島原発事故独立検証委員会( 民間事故調 )」 が、報告書を公表。
 その最後には、 「最悪シナリオ」 全文が掲載されているとのこと。
 「最悪シナリオ」 全文を報告書に掲載。 どうやって入手?
 「最悪シナリオ」 に関する説明は、昨日の会見での配布資料に記述があった。
   
 
 しかし、 「報告書」 自体がネット上で公開されていない。 不満を感じる。
 そもそも、その場で回収されたとされている 「最悪シナリオ」 の全文をどのように入手したのだろうか。 誰からリークを受けたのか。 謎が多い。
 彼らは自分たちを 「民間」 だと称し 「中立」 だと自称しているが、裏返せば立場を明確にしていないということだ。
 この 「民間」 は 「民間企業」 を指すのではないかと感じている。 国際的な経済や政治のルールという立場での事故調なのではないかと。 それならそれで別に構わないが、だが、現在のぼんやりとした立場で何かを誤魔化そうとしているのは大変に気持ちが悪い。

 有識者委員会には、元IAEAの理事会議長、遠藤哲也氏がいる。
 この肩書を使えば、簡単に手に入れられるということなのでしょうか。
 近藤駿介氏( 内閣府原子力委員会委員長 )ならば、コロッといきそうではないだろうか。




 今後、報告書の公表については以下のように説明がされている。
 『当財団は非営利で運営しておりますことから、今回の報告書は非売品として限定部数作成致しました。 会見後に在庫が払底している状態です。 皆さまからリクエストを頂戴しておりますところ、すぐに報告書をお手元にお届けすることができず誠に申し訳ございません。 「国民の視点からの検証」 という報告書の性質上、広く皆さまにお読み頂きたく思っておりますので、なるべくお求めやすい価格での出版や、ウェブでの公開など、様々な方法を現在検討中です。 追って、本ウェブサイトで詳しい情報をご案内致します。 』
 報告書のウェブ公開をちらつかせながら、サイトの認知度をあげようとする巧みさがある、と思う ……。






( NHKニュース : http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120228/t10013333181000.html
( 2月28日 6時38分 )
SPEEDI“存在も知らず”

 去年3月の原発事故で、放射性物質の広がりを予測するシステム 「SPEEDI」 が住民の避難にいかされなかったことについて、菅前総理大臣ら、事故の対応を中心となって行った政治家たちが 「所管する文部科学省などから説明を受けず、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」 と民間の事故調査委員会に対して証言していることが分かりました。

 原子力事故が起きた際に放射性物質の拡散を予測するシステム 「SPEEDI」 は、 開発・運用に120億円の費用が投じられ ながら、去年3月の原発事故で住民の避難に生かされず、政府の対応に批判が出ています。
 これについて、28日に公表される民間事故調の報告書の中で、事故対応を中心になって行った菅前総理大臣ら5人の政治家が 「所管する文部科学省などから説明がなく、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」 と証言 していることが分かりました。
 調査の対象となった5人のうち、当時の枝野官房長官と福山官房副長官は、2号機から大量の放射性物質が放出された去年3月15日ごろ、マスコミからの指摘で初めてSPEEDIの存在を知ったと話しているほか、当時の海江田経済産業大臣は 「存在すら知らなかったので、データを早く持ってこいと言うことができなかった。 本当にじくじたる思いだ」 と述べたということです。
 SPEEDIの説明がなかったことについて 枝野前官房長官は 「予測の計算に必要な放射性物質の放出に関する数値が得られなかったためデータの信頼性が低く、説明の必要はないと判断した」 と文部科学省から報告を受けた と話しています。
 これについて 民間事故調は、28日公表する報告書で 「SPEEDIは原発を立地する際、住民の安心を買うための 『見せ玉』 にすぎなかった」 と厳しく批判 したうえで 「住民の被ばくの可能性を低減するため、最大限活用する姿勢が必要だった」 と指摘しています。
 また、災害時の情報発信に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は 「原子力災害が起きている最中に指揮官である官邸の政治家が存在さえ知らないというのは通常は考えられない。 SPEEDIの存在を政治家に報告しなかった官僚も問題だが、官邸にも危機管理能力がなかったと言わざるをえない」 と話しています。




〔原発事故〕


 「SPEEDI」 を知らなかったなんて言い訳は絶対通らない。 なぜなら、 「SPEEDI」 を知っていたはずの客観的証拠があるからだ。

 経産省は毎年原子力総合防災訓練というのを実施してる。 政府と自治体、電力会社が全員参加して行う大規模な訓練で、原発が壊れて放射能漏れが起きたとか、住民を退避させるとか、モニタリングどうやるかとかを実地で訓練するんだ。

 この原子力防災訓練は、当然のことだが平成22年度にも実施されてる。

 実施日は平成22年10月20日( 水 )及び21日( 木 )の2日間。 つまり菅直人が首相で仙谷が官房長官、大畠が経産大臣の時だ。
 ( http://www.meti.go.jp/press/20100929003/20100929003.html
 この訓練の詳細や実施状況の写真はサイト上で公開されている。
 ( http://www.kantei.go.jp/jp/kan/actions/201010/21kunren_genshiryoku.html
 写真を見れば分かるが今TVでコメンテーターやってる片山も総務大臣として訓練に参加してる。 片山を厳しく問い詰めれば当時の訓練状況をゲロするはずだ。 「SPEEDI」 があるのを知っていたことも ……。

 …… で、 平成22年度原子力総合防災訓練 実施要領 - 経済産業省 の 17頁 3.3.1 (5)項 を見てみよう! ( 赤下線部分 )
 ( http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004125/019_01_02_00.pdf
   


知らないとは言わせんぞ
  この糞野郎どもめ!


平成22年度の原子力総合防災訓練一覧
 ( http://www.bousai.ne.jp/vis/kunren/mext/sougou/h22/index.html


原子力防災訓練実施状況の記録( 文部科学省のサイト )
 ( http://www.bousai.ne.jp/vis/index.php

  このとき使われた 「SPEEDI」 の訓練図形もある。
   但し、上記の 『原子力防災訓練実施状況の記録』 に項目はあるがリンクは切られている( 故意に? )。
   
  
  ( 「SPEEDI」 の訓練図形:http://www.bousai.ne.jp/vis/SPEEDI_z/sougou_kunren/pdf/h22_sougoukunren.pdf

  当時の訓練の画像もある、動画もある。 知らなかったなんて言わせないぞ!
  ( 画像:http://www.bousai.ne.jp/vis/kunren/mext/sougou/h22/gazou.html
  ( 動画:http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg3888.html
  

 民主の糞どもは をついてる!!

 



 それにしても、事故調の報告書って何なんだよ!
 『しがらみなし・官邸や東電の責任ばっさり・当事者責任に深く踏み込む』 なんて賞賛されているけど、この “SPEEDIの存在” ひとつとっても発言者が証言したことを掲載しているだけで、 『証言内容の掘り下げ・裏付け・検証』 がまったくできていないじゃん!
 『福島原発事故独立検証委員会』 の名が泣くぞ!
 菅前総理大臣ら5人の政治家が 「所管する文部科学省などから説明がなく、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」 と証言したら、 『ハイ、そぉ~ですか』 と報告書に記載しているだけで、 “本当にそうなのか?” と何故疑わない。
 「安心を買うための 『見せ玉』 ……。」 なんてコキ下したって、大衆受けするだけで何の問題解決にも繋がらない。
 マニフェスト遂行について見ても分かるように “嘘つき民主の政治屋” どもが、正直に証言すると思っていたら、そもそもそこが大間違い!
 クズ野郎どもの証言の一字一句について、裏付け・検証をするぐらいに綿密な調査を何故しない!
 こんなのは小学生の“学級新聞”レベル!
 一般の会社だって何らかの不具合があれば、『何故、どうして、何故・何故・何故 …… 』と掘り下げ、根本原因を追究してPDCAサイクル[ 計画( Plan )、実行( Do )、評価( Check )、改善( Act ) ]を実施するでしょ。
 現時点で、 “嘘がバレている民主のクズ野郎ども” に証拠を突きつけて迫っているマスゴミもいない!




河野太郎氏の公式サイトhttp://www.taro.org/2011/03/post-957.php
SPEEDI、公開できませんっ!?
 2011年03月23日 14:03

 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム( SPEEDI )というシステムがある。 緊急事態が発生した際に、気象観測情報、アメダス情報と放出核種、放出量等の情報を入れることにより、六時間先までの希ガスによる外部被曝線量や甲状腺等価線量などをシミュレーションすることができる。

 事故発生後から、この情報の開示を自民党の対策本部として政府に求めてきたが、全く開示されない。

 その一方で、ある海外メディアからSPEEDIによる計算結果の二次元表示を見せられて( つまりリークか? )、なぜ、これが公表されないのかという質問を浴びる。

 それが本物かどうかもわからないため、昨日22日は答えられず。

 23日朝9時から、官邸、文科省、原子力安全委員会にそれぞれ電話するも、三者ともそれぞれ自分に公開する権限はないと力説するだけ。

 このシステムを持っているはずの文部科学省に、 「原発の緊急事態のSPEEDIに関する情報の担当部署をお願いします」 と電話すると、 「原発に関する情報はスピーディにお出しするようにしています」。 思わず、頭に上っていた血が降りてきた!

 十数分後に事務次官室に電話が回され、何度目かの 「SPEEDIの担当部署をお願いします。」 「少々お待ちください」 と言われ、待たされていると、スピーディってどこの部署と電話の向こうで騒いでいる。 ようやく回されると、 「3日前から原子力安全委員会に移りました。」

 その原子力安全委員会も官邸も誰が開示できるのかまるで把握していない。

 あげくのはてに、 「事故で情報が取れないので正しい数値を入力できず、どれだけ意味のある情報になっているか」。 本来、事故のための 「迅速」 影響予測システムのはずなのに。

 その一方で、アメリカの大手新聞の取材に 「東京電力はよくやっている。 日本の原子力は本当に安全だ」 と能天気な受け答えをしている与党議員がいる。 それで、また海外メディアの不信感が高まっている。どっちが与党だ!?




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~