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 中国や韓国は、小泉首相の 靖国神社 参拝に反発して首脳会談を拒否している。
 中国政府や韓国政府が 我国首相の 靖国神社 参拝を外交問題にしていることは、言われなき内政干渉である。
 特に中国が、ポスト小泉の次期総理の靖国参拝にまで言及し、圧力をかけているのは典型的な内政干渉以外の何ものでもない。
 首相が、国のために自らの命を犠牲にした戦没者に敬意を表し、供養するのは当然のことだ。 靖国神社 に参拝するのは、国の責任者の務めだと思う。 勿論 外国からとやかく言われる筋合いのものではない。

 中国や韓国の靖国反対の理由は、A級戦犯が合祀されているからだと主張する。
 国内にも、中国や韓国に迎合してA級戦犯を分祀すべきという意見がある。
 極東国際軍事( 東京 )裁判は、勝者が敗者を一方的に裁いたもので、公正な裁判だったとは到底認められない。
 命を差し出して戦争責任を取った( 或いは取らされた )戦犯たちは、やはり国のために犠牲になった人々であり、靖国神社に合祀される合理的な理由があると思う。
 また、A級戦犯達は、昭和28年の国会で、圧倒的多数で免責決議されている。 ( その結果、刑死した方の遺族にも恩給が支給されることになった )
 靖国神社が合祀しているA級戦犯を、国が分祀することはできない。 それこそ宗教に対する国家の介入であり、重大な憲法違反だ。 A級戦犯分祀論者は、憲法に定める信教の自由との関係どう考えているのだろうか。
 靖国神社に代わる国立の戦歿者追悼施設を新設すべきという意見がある。 国のために戦った戦死者を本当に供養しようとする者は、 そんな俄か造りの施設には見向きもしないだろう。 英霊達は、靖国で会おうと言って散って逝ったのではないか。

 小泉さんは、近隣諸国に誤解を与えないために、 「 戦没者の供養と二度と戦争をしないという平和のための誓いを込めて参拝するものだ 」 と何回も説明している。 これで十分だ。
 しかし、中韓両国は、靖国参拝問題を外交カードにしており、彼らは、このカードが まだまだ有効に機能すると思っているから、この問題は収まりそうにない。
 これは、我国外交が、事なかれ主義を続け 我国の意思を明確にしてこなかった結果でもある。 靖国問題に限らず、これまでの我国の 「 事なかれ主義外交 」 は、国益に関して取り返しのつかない過ちを犯してきた。
 北朝鮮を刺激しないために、外務省内部に於いてさえ、拉致という言葉を使わず、行方不明者と言っていた 事実、まさに驚くべき外務省の体質 である。

 対中国、対韓国で共通しているのが、歴史認識問題である。 歴史認識の対立は、日中、日韓間だけでなく、高句麗史をめぐって中韓間にもある。
 我国の歴史教科書を他国政府が取り上げ、内容の変更を要求するのは 明らかに内政干渉である。
 中国は我が国に対し、これまで数々の背信行為を行ってきた。 例えば
瀋陽市で 北朝鮮からの亡命者を追ってきた中国武装警察官による日本総領事館への不法侵入事件( 2002年5月 )
上海の日本総領事館員が、中国側から 外交機密情報提供を強要されて自殺した事件( 2004年5月 )
中国原潜による沖縄県・先島諸島周辺の日本領海侵犯事件( 2004年11月 )
反日デモによる北京の日本大使館等に対する破壊活動( 2005年4月 )
東シナ海の我国排他的経済水域( EEZ )境界線付近での一方的な天然ガス田の採掘…等々
 いずれも、我国の主権に関わる中国側の一方的な背信行為である。
 韓国は、我国固有の領土 「 竹島 」の不法占拠を続け、 「 日本海 」 の呼称を 「 東海 」 に改めよ等と言っている。


 このような一方的な不法不当な行為に対する我国の抗議は、全て無視され、拒否されている。
 中国原潜による領海侵犯は、中国政府は事実は認めても 謝罪はしない。
 反日デモによる北京の日本大使館等に対する破壊活動に関しては、デモ隊の行為は愛国心から出たもので、原因は日本側にあると居直る有様で、我国の復旧補償の要求にも応じていない。
 外交官に対する強要や大使館に対する破壊活動は明らかに国際法違反である。
 竹島問題について、韓国盧武鉉大統領は 「 国粋主義性向を持つ日本の政権が 過去の侵略の歴史を正当化し、未来の北東アジア秩序に挑戦しようとする行為… 」 と言いだす始末だ。 韓国の大統領( 盧武鉉 )は この程度の人物だ

 小泉首相は、 「 ある一つの事で対立しているから、首脳会談をやらないと言うのはおかしい。 私はいつでも首脳会談に応じる。 私は、日中友好論者だ。 日韓友好論者だ 」 と繰返し述べている。
 小泉さんの冷静さとは逆に、中韓両国の首脳( 胡錦濤主席と盧武鉉大統領 )は、正反対の姿勢だ。
 対立や紛争を更にエスカレートさせ、益々反日姿勢を強めているようにしか見えない。
 中韓両国は、話合いによる解決の姿勢よりも、実力行使を先行させている。( 中国の海底資源侵害、韓国の竹島不法占拠等 )
 中国の場合は、大国主義、覇権主義をかざして我国に迫っている ように見える。
 韓国の場合は、国民の関心を反日に向けさせることによって、盧武鉉大統領の不人気を乗り切ろうとしている ように見える。

 中国は、日本にとって重要な国だから、日中友好は大切だ。 だから早く正常な関係にすべきだ、それなのに…という意見がある。
 確かにその通りだ。 韓国についても同様なことが言えるだろう。
 しかし、日本だけが いくら親善友好関係を築こうとしても、相手にその気がなければ、所詮無理な話だ。 お互いに 相手国の重要性を認識し、双方が友好親善に努力しなければならない。
 しかし、今の中国や韓国は どう見ても、我国との関係を正常化し、友好関係を願っているようには見えない。
 こんな国とは、我国がどんなに誠意をもって接してもうまくいくはずがない

 現在の中国や韓国とのぎくしゃくした関係は、小泉外交の責任だという声がある。
 では、小泉外交のどこが悪かったのか、どうすべきだったのか。
 小泉外交批判論の多くは、靖国神社参拝は、中国、韓国が反対しているからやめるべきだと言っているようだ。

 ここで、靖国参拝をやめることは、中国、韓国の不当な内政干渉に屈したことになる。 多くの国民は日本人の心が外国から侵害されたと感じるだろう。
 靖国参拝をやめても、中国が東シナ海での資源侵害をやめるわけではない、我国固有の領土である尖閣諸島や竹島問題が解決するわけでもない。
 仮に、靖国参拝を中止することにより 首脳会談が可能になっても、靖国で味を占めた中国は、歴史認識( 歴史教科書 )問題、東シナ海の資源採掘、尖閣諸島の領有権問題 等を含めて 更に強い要求を持ち出してくるだろう。 ( 韓国についても同じ )
 靖国参拝の中止は、中国、韓国両政府を満足させても、日中、日韓関係を決して好転させるものではない。 これは、内政干渉に屈したという面子の問題に止まらず、我国の国益が損なわれていくことに繋がっていく。

 今日の対中、対韓の不正常な関係は、相手国の反日姿勢とともに、我国の欠陥外交の結果でもある。
 友好、平和の美名のもとに、とにかく相手を刺激しないことを至上とし、事なかれ主義を貫いてきた結果である。

 中国、韓国との紛争案件は、全て先方から仕掛けてきたもので、我国は防御一方で、押されっぱなしではないか。 これでは対等な付き合いをしてきたとは とても言えない。
 外交に曖昧は禁物だ。 相手方に 我国の立場や意見を明確に伝えることが先ず基本だ。 特に、我国の主権に関わるもの、例えば竹島、尖閣諸島の領有権問題、中国による東シナ海の資源侵害等については、強固な姿勢を貫くことが肝要だ。
 歴史認識について異議を唱える国には、我国の歴史認識の立場や正当性をはっきりと主張しなければならない。 我国の歴史教科書の是正を要求してくる国に対しては、逆にこちらから、相手国の教科書の是正を求める等の姿勢を示す必要もある
 外交は、お互いに対等であるべきだ。
 反日教育や反日施設は、相互親善友好に反するではないかと抗議することも必要だろう。
 中国に対する人権問題改善要求、韓国に対しては、日本文化移入規制の全面解禁の要求、親日出版物の販売禁止等について抗議すべきである。
 こんなことをすれば、中国、韓国を刺激すると言う意見も多いだろう。
 勿論相手方を刺激する。 弱腰日本がこんな要求や抗議をしてくるとは思わなかっただけに、彼らは、大いに反発するだろう。
 しかし、我国は、相手国から主権侵害を受けたり、不当な内政干渉を受けても、あまり反発をしてこなかった。 相手国の理不尽な言動に反発をしてこなかった我国の方が異常なのである

 例えば、中国の文化大革命では、多くの人々が犠牲になる等、常軌を逸した人権侵害が行われた事実は 中国近代史上 重大な汚点である。 しかし、中国政府は、この中国共産党の暴挙の評価を自国の近代史の中でも曖昧にして、犯した過ちを認めようとはしない。
 そもそも、自らに都合が悪い事実には まともに向き合おうとしない国に、他国の歴史認識を批判する資格は ないと言うべきである


 首脳会談が開けないのは、小泉さんの責任だと言う意見がある。 しかし、小泉さんは 「 いつでも会う、私は日中、日韓友好論者だ 」と冷静な姿勢を貫いている。
 これに対し、先方は、言うことを聞くまでは 会わないと言っている。 どちらが正しい?首脳会談が開けないのは、小泉さんの責任ではなく、中国、韓国側に原因がある。
 中国首脳の本心は、小泉さんの冷静な態度を苦々しく思っているかもしれない。
 日中、日韓首脳会談さえも開けない状況は、中韓両国政府にとっても不都合であるはずだ。 こちらから会ってくれという必要は微塵もない。
 しかし、我国の立場や意見、要求すべきことは 外交ルートで相手国に率直明確に伝えておくべきだ。 また、話合いや交渉の窓口は常に開けておくことが大切だ。

 靖国参拝問題をめぐっては、国内に賛否両論がある。 中韓両国は、ここをうまく捉えて、これを外交カードにしている。
 靖国問題は外国( 中韓 )による不当な内政干渉だと国内世論が一致しいれば 外交カードにはなり得ない。 外交には、超党派体制、一致した国内世論が最も大切だ。 国内がばらばらでは、外国に付け入られて国益を守ることはできない。
 今の日本国民は、無責任な政治家、マスコミ、評論家等に毒され、愚かさを露呈している。
 また、靖国問題を自民党の次期総裁選の争点にするが如きは、中国、韓国の内政干渉の策略にまんまと陥るだけだ。

 対中、対韓外交を阻害しているものに、議員外交というのがある。
 議員外交と称して、中国、韓国を訪れた連中は、我国の意見や主張を述べるのではなく、専ら相手国の不満や要求を聞いて帰ってくる、まるで御用聞きのようだ。 中には、先方に洗脳されて帰ってくる者もいる。
 相手方の主張に毅然として反論した代議士は果たして何人いるだろうか。

外交は、常に国益と一体でなければならない外交は国益と国益がぶっつかり合う厳しい世界だ綺麗事は通用しない
「国際平和」 「善隣友好」 「対外援助」 … と言う美辞麗句も、外交の世界では 国益に合致するものでなければ意味がない。
『国益なくして外交なし』、外交活動は、国益と無関係には存在しない。

政治家は勿論、外務省職員は 末端に至るまで、国益についての認識と職責の重要性 をよく噛み締めてもらいたいものだ。